研究開発
2022.12.26

自動運転の実現を可能にする ターゲットラインペイント

当社のターゲットラインペイントは、光の波長によって反射強度をコントロールする技術により、塗装することでLiDARの認識を可能にした製品です。

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 近年CASEやMaaSが注目される中、自動運転システムや運転支援システムの研究開発が活発に行われ、自動運転の実装へ向けた様々な実証実験が各地で取り組まれています。
自動運転は、LiDARと呼ばれるセンサーが障害物を感知し、自己位置をマップマッチングで把握しながら自動走行をするタイプが主流になりつつありますが、LiDARは一般的なアスファルトの色や黒い塗料を認識しにくい特性があります。当社のターゲットラインペイントは、光の波長によって反射強度をコントロールする技術により、アスファルト道路などの暗色でも、塗装することでLiDARの認識を可能にした製品です。
トンネル内マーキング2

どんな場所でもLiDARの認識性能を損なわない
ターゲットラインペイント


自動運転は、街路樹や橋の下など、GPSがつながりにくい場所や、トンネル内など景観の変化が少ない場所では、LiDARの認知性能やマップマッチングの精度に影響が出てしまう課題がありました。当社のターゲットラインペイントは、LiDAR光を認識しやすい塗膜設計のため、道路やガードレールなどに塗装することで、どんな場所でもLiDARの感度を損なわず検出させることができます。
また、トンネル内などの景観変化がない場所には、塗料の特質を活かし一定間隔でマーキングすることで特徴物を作り、マップマッチングの精度を向上させることも可能です。

赤外線写真合体2

人には目立ちにくく、暗色でもLiDARからは
認識できる塗料


道路やガードレールなどに目立つマーキングをしてしまうと、重要な路面標示と混同したり、景観を損ねたりしてしまいます。LiDARは暗色を認識しにくい特性がありますが、ターゲットラインペイントは暗色でもLiDARから認識できるため、アスファルト道路や暗色の防護柵などに、同系色でマーキングをすることができます。
人の目では認識しにくい色で路面標示や景観を損ねることなく、LiDARからはしっかりと認識できる、人にもセンサーにもどちらにも優しい塗料です。

フリー画僧

インフラ整備を低コストで実現できる


日本では自動運転の普及に向けてロードマップを作成していますが、自動運転の実用化には車体側の技術向上だけではなく、道路など走行環境のインフラ整備が必要不可欠で、高いコストが課題となっています。ターゲットラインペイントは、道路やガードレールなどに塗装する事で走行環境のインフラ整備を実現するため、短い工期かつ低コストで施工でき、メンテナンスも簡単です。
塗料という特質を活かし、様々な場所やモノに塗装して施工できるので、革新が進む自動運転などのスマート社会へ向けて、幅広い用途に使用いただけます。

実装へ向けた取り組み

現在、日本の各地でターゲットラインペイントを使用した実証実験を様々な企業様とともに行っています。

実証実験の様子はこちら

  • ◇シダックス・対馬市・明治大学自動運転社会総合研究所の自動運転実証実験に塗料を提供

  • ◇慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)での自動運転バス運行に「ターゲットラインペイント」を活用

  • ◇万博会場への来場者輸送を見据えたOsaka Metro自動運転実証実験へ

  • ◇東京都「令和4年度西新宿エリアにおける自動運転移動サービス実現に向けた5Gを活用したサービスモデル構築
    に関するプロジェクト」にターゲットラインペイントを活用

ターゲットラインペイント製品のお問合せ先

・日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社  お問合せはこちら

当社グループはこれからも業界の課題解決と市場活性化に貢献できる製品開発を進め、コーティング技術で社会課題の解決に努めてまいります。
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