環境汚染
環境汚染防止に関する基本的な考え方
当社グループはマテリアリティの一つとして「資源と汚染」を掲げています。塗料の製造工程において法令遵守はもとより、汚染の未然防止を目的とした活動を積極的に実施しています。
日本ペイントグループ各社は、これまでも環境汚染の予防は持続的な事業の推進かつ企業経営の基盤であるとして、環境汚染防止の取り組みを推進してきましたが、最近の社会情勢の変化、ステークホルダーの期待・要請に対応していくために、日本ペイントグループとしてグローバルで取り組みを推進し、かつ従業員の意思共有を図れるよう、2021年、ESG委員会傘下のグローバルワーキングチーム(現:グローバルチーム)にて、環境汚染防止に関するグローバル方針を設定しました。この方針に基づき、大気・土壌・水質汚染の防止に努めていきます。
日本ペイントグループ グローバル方針
私たちは大気や土壌、水圏※への汚染を回避し、環境に配慮した操業を行います。
※海洋、湖沼、河川、地下水など
環境汚染の防止に向けた取り組み
当社グループは国内において、自主基準値を定めて定期的に汚染負荷量を測定することにより、大気汚染および水質汚濁に関する法規制を遵守しています。VOC排出量については、新型コロナウイルスの影響による生産調整を行ったため、2019年から2020年にかけてわずかに排出量が減っています。大気および水質の汚染負荷量については大きな変化はありませんでした。なお、2017年度以降は水使用量、排水量、大気および水質の汚染負荷量が増加しましたが、これらは集計範囲を拡大したことが主な要因です。引き続き製造現場での洗浄工程の効率化や洗浄溶剤・洗浄水の再利用により、大気・水の保全に努めます。
※ 集計範囲
2016-2018年度:日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC)、日本ペイント・インダストリアルコーティングス(NPIU)、日本ペイント(NPTU)、日本ペイント・サーフケミカルズ(NPSU)、日本ペイントマリン(NPMC)(2016年度のみ4-12月)
2019-2020年度:NPAC、NPIU、NPTU、NPSU、NPMC、エーエスペイント(ASP)、エーエスレジン(ASR)、日本ペイント防食コーティングス(NAC)
環境汚染の防止に関する目標と実績
2020年目標 | 2020年実績 | 2020年評価※ | 2021年目標 |
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大気・水・土壌環境の保全
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| +++ | 2020年目標を踏襲 |
※評価基準:国内平均達成率 +++:80%以上、++:50%以上、+:50%未満
有害物質の漏えい・流出防止対策についての詳細はこちらをご覧ください。
大気・水質・土壌汚染防止のマネジメントは、レスポンシブル・ケア活動にて運用しています。
環境・安全マネジメントページも併せてご参照ください。
環境関連の罰金・処罰の総コスト
2020年度に当社グループが、日本国内で環境関連の法規制の違反による罰金やその他の制裁措置を受けた事実はありません。
環境保護に関する投資額など
当社グループでは、新中計期間(2021-2023年)を持続的成長の土台を構築する期間と位置付け、競争優位性・生産性を高めて持続的成長を確たるものとする期間と捉えています。設備投資は製造業にとって重要であり、この3年間の研究開発・環境保護などのグローバル投資額は、100億円を計画しています。
日本国内ではこれまで長期間にわたり設備投資を厳しく抑制してきた結果、工場の老朽化が進み、耐用年数が50年を超過している拠点がいくつもあり、製造現場における事故件数や品質問題の発生数が増えるなど、対策が喫緊の課題となっています。また現在の老朽化した設備ではESG対応が難しく、CO₂排出ネットゼロに向けた対策を実施していくためにも、国内への投資を前向きに行う予定です。
環境保護、資源の有効利用、気候変動に関するR&Dの投資額実績についての詳細はこちらをご覧ください。