日本ペイント株式会社(本社:大阪市、社長:酒井健二)のグループ会社・日本ペイント販売株式会社(本社:東京都、社長:利光哲也)は、夏場の節電対策に貢献する「建築物向け省エネ塗料」の拡販を強化します。
今回拡販を強化する商品は、太陽熱高反射塗料「サーモアイシリーズ」、および室内高拡散反射塗料「アカルクス」の2商品です。
太陽熱高反射塗料「サーモアイシリーズ」は、太陽エネルギーの50%を占める赤外線を反射させることで、屋根や路面の表面温度上昇を抑えることができる高機能性塗料です。
下塗り塗料と上塗り塗料の両方に遮熱機能を持たせた「ダブル反射システム」を採用しており、住宅や工場、オフィスなどの屋根、道路などに塗装するだけで、表面温度を下げる効果が得られます。(最大約20℃削減の実測結果)
特に、夏季は、室内の温度が下がると空調機器稼動による電力消費も下がるため、消費電力の大幅な削減につながります。(最大約50%削減のシミュレーション結果 ※1)
同シリーズは、2009年に発売後、約6万棟(※2)の建築物で塗装され、すでにその効果は市場で高い評価を得ています。
一方、室内用高拡散反射塗料「アカルクス」は、室内壁面に塗装することにより、蛍光灯などの光を高拡散に反射し、屋内を明るくすることができる塗料です。オフィスで約24%、家庭では約16%を占める(※3)と言われる照明器具の電力を削減することができます。
塗膜中にナノレベルの極めて小さな空気を均一に取り込む新技術「Acaluxナノテクノロジー(特許出願中)」の開発により、従来の塗料では実現し得なかった極めて明度の高い色域を出すことに成功しました。
従来塗料の拡散反射率が約88%であるのに対しアカルクスでは約95%と、室内用艶消し塗料としてこれまでには実現できなかった明度(白さ)を可能にしています。これにより、照明を間引いたり、落としたりしても明るさを維持できる効果が得られ、同塗料の採用でLED電球の場合で約25%、白熱電球でも約15%の消費電力の削減が可能(※4)になりました。
今夏、東日本地区、中部地区を中心に深刻な電力不足問題が懸念され、「節電」に対するニーズはますます高まっています。当社は、太陽熱高反射塗料「サーモアイシリーズ」と室内用高拡散反射塗料「アカルクス」の拡販により、消費電力削減に貢献してまいります。
1自社遮熱シミュレーション(公開特許)結果の事例
※2塗装棟数は売上実績より推定
※3資源エネルギー庁「小口需要家の節電行動計画の標準フォーマット」および、「平成16年度電力需給の概要」より
※4自社照度測定試験による実測値
【「建築物向け省エネ塗料」の概要】
太陽熱高反射塗料「サーモアイシリーズ」
用途
住宅、工場、オフィスなどの屋根、道路
主な特長
1. 屋根に塗装するだけでエアコンなどの空調機の消費電力を低減
2. 下塗り、上塗りの両塗膜に遮熱性能を持たせた「ダブル反射システム」の採用で、より高い反射性能を実現
3. スレート屋根用、金属屋根用、アスファルト用などさまざまな被塗物にあわせたラインアップ
室内用高拡散反射塗料「アカルクス」
用途
オフィス会議室などの室内壁面
主な特長
1. 内壁に塗装するだけで蛍光灯など照明の消費電力を低減
2. 塗膜中にナノレベルの極めて小さな空気を均一に取り込むことで、極めて明度の高い色相と高拡散反射を実現(特許出願中)
3. コンクリート、ボード、塩ビクロスの上などさまざまな内壁面に使用可能
