環境

当社グループは地球環境の負荷低減に貢献すること、つまり⽔やエネルギー、原料などの資源を有効活⽤し、環境汚染を防⽌することが企業の持続的な事業活動に必要不可⽋であると考え、様々な取り組みを進めていきます。また⾰新的な技術を積極的に活⽤することで持続可能なビジネスを構築していきます。

環境負荷軽減

気候変動

気候変動は年々我々の生活に深刻な影響を及ぼし始めています。当社グループは気候変動影響緩和のために温室効果ガス(GHG)の排出量を抑制し、かつ気候変動の進行がもたらす事業リスクを最小化する取り組みを行います。

気候変動

TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく報告

当社グループは2021年9月、TCFDによる提言(最終報告書)への支持を表明しました。「株主価値最大化(MSV)」に向けて、気候変動関連施策の充実および情報開示の拡充に努めています。

ガバナンス

取締役会は、自ら気候関連課題について監督するとともに、執行レベルにおいて気候関連課題を含むESGに関するグループの戦略・方針および活動計画を策定し、その実践を評価・推進する機関としてESG委員会を置き、その委員長を代表執行役共同社長が務めています。
代表執行役共同社長は、気候関連課題に対する対応を含むESG推進の進捗状況を年4回以上取締役会に報告します。気候関連の意思決定の例としては、2020年7月のESG委員会で、6つのマテリアリティを特定し、気候変動を最優先課題として設定することを決定しました。

戦略

当社グループの戦略にとって重要な気候関連リスク・機会について特定し、財務影響の算定に取り組んでいます。
気候変動対策への関心が高まる昨今の情勢から、地球温暖化対策税が引き上げられ、操業時にかかるエネルギーコストの増加や脱炭素化のための設備投資、技術開発にかかる追加的なコストが発生する懸念があります。
また、異常気象に起因する洪水などの事象の重大性と頻度が増した場合、当社グループの工場が被災し生産が停止することにより、売上が減少するリスクがあります。
一方、地球温暖化は当社グループの主要顧客を含めて社会全体が関心を持っており、物理的・規制的なリスクが伴う一方で、戦略的に対応することで当社グループの事業を拡大するビジネス機会として結び付けることができます。具体的には、船舶の燃費を向上させる製品、自動車製造工場でのCO2削減に寄与する製品、路面の温度上昇を低減する製品の販売拡大などを機会として捉えています。

リスク管理

リスクの特定については、取締役会の委嘱を受けて、気候変動問題を含むESG・持続可能性に関するグループの戦略・方針および活動計画を策定し、その実践を評価・推進するESG委員会と、その下部機関であるワーキングチームにおいて、根拠やスコープ、事業機会・時間軸をもとに当社グループの直接操業にかかる部分(原料使用量・製造工程のエネルギー、水、CO2)や外部要因(「ユーザーの使用時のニーズ」や「製品機能へのニーズ」)という基準で、重要度を決定しています。
特定・評価されたリスクと機会、それに対するアクションプランをESG委員会に提案し、同委員会の審議を経て関連する全社目標や行動計画を決定、取締役会に報告します。グループの事業会社においては、上記全社目標や行動計画に沿った事業計画が策定されます。

指標と目標

気候変動への対応を加速させるため、各国政府の掲げるネットゼロ目標やカーボンニュートラル宣言に沿った排出量削減活動に取り組み、グローバル各地域でネットゼロに貢献します。具体的には、再生可能エネルギーの導入、省エネルギー設備や電化設備への置換などにより、市場が拡大する新興国においても原単位当たりの排出量削減に注力していきます。また、再生可能エネルギーの導入目標(発電目標)についても検討していきます。スコープ3については、国内にて算定を実施しており、グローバルでの算定にも着手しています。

当社グループの推定年間CO2排出量

当社グループの推定年間CO2排出量(スコープ1,2)(2020年度)※1

当社グループのCO2削減目標

当社グループのCO2削減目標(スコープ1,2)

炭素税導入による財務影響額試算

当社グループでは、顔料などの原材料を分散安定化させる工程で冷却水などのエネルギーが必要となるなど、特に製造工程で大量のエネルギーを消費します。操業に直接影響する最大のリスクとして炭素税を確認しており、炭素税の価格上昇によるコスト増加が想定されるため、回避策として再生可能エネルギーの調達の検討も開始しています。既に炭素税が導入されている国もあり、各国のネットゼロ目標に向けた段階的な税率引き上げが見込まれます。国際エネルギー機関(IEA)によると、世界の脱炭素化が進んだ場合、先進国の炭素価格は2030年には100 USD/tCO2に上昇するとの報告もあり、もし仮に2030年のCO2排出量が2020年のCO2排出量と同等とした場合、その影響額は25億円程度と試算しています。当社グループの今後の事業拡大に伴う排出量の増加の可能性も考慮すると、炭素価格が操業コストに与える影響はさらに大きくなることが懸念されます。

「TCFD」と「CDP気候変動2021当社回答」の対応関係※2

「TCFD」と「CDP気候変動2021当社回答」の対応関係
  • TCFDの推奨開示項目に対応するCDPの項目を、表内にグレー背景で記載

地球温暖化防止

当社グループは、国内において、エネルギーの使用量削減を主な活動として地球温暖化防止に取り組んでいます。
2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大影響による生産調整やリモートワークの実施によりエネルギーの使用量、CO2排出量(スコープ1および2)ともに前年度より削減しましたが、原単位においては増加しました。また、2017年度、2019年度と排出量は増加しましたが、これらは集計範囲を拡大したことが主な要因です。

排出ネットゼロに関する取り組み

CO2排出量ネットゼロに向けた具体的な取り組みとして、当社グループでは下記を実施しました。

  • 空調設備、コンプレッサー最新省エネ型への更新
  • 冷凍、冷水関連設備の運転方法見直しによる効率化
  • 事務所および工場照明設備のLED化
  • 製造工場におけるエネルギー削減活動(塗料分散工程の改善、未使用照明や製造機器の電源OFFなど)
  • オフィスにおけるエネルギー削減活動(エアコンの厳格な温度管理、未使用事務機器類の電源OFF)

今後も製造および生産効率改善を図るため生産設備の更新などの取り組みを検討していきます。具体的には、以下の対策を検討、実施していきます。

  • 再生可能エネルギーの調達
  • 既存施設での省エネルギー設備採用
  • 再生可能エネルギー自前調達への投資
  • 炭素税等カーボンプライシングの財務影響把握
  • 新設工場・本社ビルの脱炭素化
  • EV化や燃料電池車(FCV)化
  • 上記に加え、気候変動の緩和などに寄与する製品の販売や研究テーマの設定を検討・実施しています。
燃料(スコープ1)

スコープ1※3

電力(スコープ2)

スコープ2※3

スコープ3(2020年度)

スコープ3(2020年度)※3

エネルギー使用量

エネルギー使用量※3

  • 集計範囲
    2016-2018年度:日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAC)、日本ペイント・インダストリアルコーティングス(NPIU)、日本ペイント(NPTU)、日本ペイント・サーフケミカルズ(NPSU)、日本ペイントマリン(NPMC)(2016年度のみ4-12月)
    2019-2020年度:NPAC、NPIU、NPTU、NPSU、NPMC、エーエスペイント(ASP)、エーエスレジン(ASR)、日本ペイント防食コーティングス(NAC)

資源と汚染

水やエネルギー、原料などの資源を有効活用し、環境汚染を防止することは、持続的な事業の推進にとって重要事項です。当社グループはライフサイクルを通じてこれらの取組みを進めていきます。

水質保全

廃棄物削減とゼロエミッション

当社グループは、国内において電子マニフェスト制度にも対応できる廃棄物統合管理システムを導入しており、廃棄物等の発生量管理、発生した廃棄物等の適正処理、またその有効利用も含めて活動を展開。グループ全体で廃棄物等の削減に取り組んでいます。2019 年度は一部サイトでの臨時工事による土壌排出で排出量が増加しました。また、これに伴い再資源化率についても低下する結果となりました。引き続き発生量削減と再資源化率100%達成に向け管理強化に努めます。

化学物質の総合管理

塗料には原料に由来するさまざまな化学物質が含有されており、その中には人体や環境に有害な物質が含まれている場合もあります。化学物質の管理については、RC委員会の下部に位置するグループ製品安全会議において、各社と討議および管理基準を作成。取り扱いの標準化から誤操作の防止を図っています。2019 年度は、改正化審法、毒劇物指定令改正にしたがった届出、韓国化評法(K-REACH)における既存化学物質の事前申告対応など国内外法規に適切に対応しました。
有害物質などの漏出を防ぐための対策検討や漏洩処置資材の確保を行うとともに、毎年地区ごとに実施する防災訓練にて、有害物質の漏出防止に特化した訓練を行っています。例えば、製品運搬中のトラックが一般道路での事故により製品が路上漏えいしたケースを想定し、流出拡大防止・回収作業の訓練を行うことで、問題発生時の速やかな対応力を養っています。

大気・水の保全

当社グループは国内において、自主基準値を定めるなどして、大気汚染および水質汚濁に関する法規則を遵守しています。2019年度はグループ子会社まで集計範囲を拡大したことを受け、前年度より排出量や水利用量は増加しています。定期的な汚染負荷量測定や製造現場での洗浄工程の効率化や洗浄水の再利用により、大気・水の保全に努めています。2020年は、マテリアリティの一つとして「資源と汚染」を特定いたしました。新たにグローバルなESGの視点で課題の探索をスタートいたします。

レスポンシブルケア活動

日本ペイントホールディングスグループは、色彩・景観の創出と素材・資源の保護という社業を通じ、環境美化・環境保全をはじめとしたレスポンシブル・ケア活動に対して積極的に貢献することを理念として、自らの使命と責任を自覚し、社員一人ひとり、グループ全組織が連携して取り組み、世界人類、地域社会、顧客との相互信頼に基づいた関係づくりに寄与する活動を目指す。

  1. 全ての事業活動において、地球環境の保全と生態系の保護を配慮し、エネルギー・資源の節約に努める。
  2. 環境に負荷の少ない商品開発と、負荷低減のための技術開発を進めるとともに、商品の開発から廃棄に至るすべての段階で環境・安全・健康に関しての配慮を行う。
  3. 操業にともなう環境への負荷の低減や保安防災に努めながら地域住⺠、従業員の安全と健康の確保を図る。
PLAN
RC目的・目標の立案
RC 委員会
Do
RCマネジメント
プログラム立案、実施と運用
日本ペイントホールディングスグループ(国内)
  • 日本ペイントホールディングス(NPHD)
  • 日本ペイント・オートモーティブコーティングス(NPAU)
  • 日本ペイント・インダストリアルコーティングス(NPIU)
  • 日本ペイント(NPTU)
  • 日本ペイント・サーフケミカルズ(NPSU)
  • 日本ペイントマリン(NPMC)
  • ニッペトレーディング(NTJ)
Check
点検と是正、修正
ISO14001の外部審査:SGS(JB認定MS認定機関)
内部RC 監査:内部RC 監査員による自主監査
Action
マネジメントレビュー
RC 委員会 → 代表執行役社長

環境・労働安全マネジメント

国内事業会社7社とその子会社の100%(合計63拠点)を対象として、ISO14001のマルチ認証を取得しています。また、海外グループ各社の安全衛生活動に対して、積極的に支援しています。アジアでは、改善活動が定着するように支援しており、欧米についても監査や是正支援を随時実施。問題解決に向けてコミュニケーションを深めています。

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