水
水資源は、生産工程に使用する水だけでなく、原材料の調達にも影響を及ぼします。また、渇水や洪水、水質悪化が起これば、生産活動に影響を与えかねません。当社グローバルでの水管理方針の策定、世界資源研究所(WRI)が提供する「AQUEDUCT(アキダクト)※」を活用したリスク特定など、全社目標や行動計画に沿った事業計画策定に取り組んでいます。
※AQUEDUCT(アキダクト):WRIによる水リスクを示した世界地図・情報。物理的リスク(量・水質)などの水ストレスのほか、水資源に関する規制リスクなど12種類の水リスク指標をもとに評価が可能なツール
水に関する考え方
当社は、マテリアリティの「資源と汚染」の一項目として「水資源の効率的利用」を掲げています。グループ全体で水資源の有効活用を実現するために、2021年、ESG委員会(当時)傘下のグローバルワーキングチーム(現:サステナビリティ・チーム)にて、水に関するグローバル方針を設定しました。この方針に基づき、水消費量・排水の管理徹底・有効活用、水の再利用や節水などの具体的な取り組みを推進していきます。
私たちは水を効率的に利用し、責任ある排水管理を行います。
2023年にマテリアリティ「資源と汚染」に関して新しいグループ方針を策定しました。この方針に基づき、引き続き大気・土壌・水質汚染の防止に努めていきます。
目標および実績
当社グループは、マテリアリティの実践として、水資源への依存を減らす必要があると考え、水質の管理や水使用量の削減に取り組んでいます。国や地域の事情に応じて、製造工程における水使用量の削減に努めるとともに、水を再利用するなど効率的な水利用に取り組んでいます。各社・各事業場で目標を設定することにより、具体的な取り組みを進め、進捗状況を管理しています。
水質汚濁防止目標の一例
日本においてはレスポンシブル・ケア活動を通じて法規制よりも厳しい自主管理基準の目標を設定し環境負荷低減に努めています。
目標及び実績は環境・安全マネジメントページをご参照ください。
水管理体制・計画
グループ全体および会社におけるマネジメント
取締役 代表執行役共同社長の直下に設置したサステナビリティ・チームにて、マテリアリティへの取り組みの一環として、水リスクに関する課題の特定と対策、目標と行動計画の設定、進捗のモニタリングを行っています。具体的には、当社グループが事業を展開する多様な地域の状況を共有し、グループ内での先進事例を学び合うとともに、グローバルで達成すべき目標の設定と各地域の状況に即した対策の立案に取り組んでいます。また水リスクに関するリスクと機会の特定と評価などを議論して共同社長に対するレポーティングを行います。
サイトにおけるマネジメント
■水使用削減
当社グループでは、各社・各地域の水環境を考慮し、水使用量の低減に取り組んでいます。例えば、日本では製造現場での洗浄工程の効率化や洗浄水の再利用により、節水の徹底、水使用量の低減に努めています。水使用量に関する管理計画・目標設定は、各社、各工場にて行っています。
■水質汚濁防止
水環境や水に関する特性は、各工場や各地域により大きな差がありますが、多くの工場において、規制よりも厳しい自主基準値を定めて、水質汚濁防止に努めています。水質に関する具体的な管理計画・目標設定は、各社、各工場にて行っています。
水を含む環境マネジメントは、レスポンシブル・ケア活動にて日々の活動に落とし込んでいます。マネジメントシステムについての詳細はこちらをご覧ください。
水リスク評価
当社グループは、水資源の利用可能性や水ストレスの状況が異なる複数の国・地域で事業を展開しています。
水消費量の一定割合は、水ストレスが高い、または極めて高い地域で発生しており、水関連リスクへの理解を深めるため、専用の指標を導入しています。この指標は、改善が必要な重点領域の特定や、PCG全体での水使用効率向上施策の検討に活用しています。
水使用量削減に向けた取り組み
水使用効率については、水集約度指標を用いてモニタリングしており、ベンチマーキングや改善機会の特定に活用しています。各拠点や事業の状況に応じて、個別拠点での取り組みと事業横断の取り組みの双方を進めています。
日本グループでは、製造プロセスの水集約度低下に向け、一部の工場において設備洗浄用水などの使用量の管理・把握を行うとともに、冷却水のリサイクル化による取水量の低減に取り組んでいます。また、安全パトロール時に漏れ・オーバーフローの確認を含む節水確認を組み込み、雨水や排水処理場の処理水の有効利用も開始しています。
原料用の水集約度の削減については、塗料の水性化に伴い、原料として使用する水の量、すなわち取水量の増加は避けられない面がありますが、塗料中の水分含有量を削減するため、高加熱残分製品の開発や置換を検討しています。
グループ全体では、製造プロセスにおける水使用量削減に向けて、水集約度の評価・管理を進めるとともに、以下のような具体的な改善施策を推進しています。
- 冷却水のリサイクル化
- 洗浄水の再利用・二次利用
- 日常点検や安全パトロールにおける漏れ・オーバーフロー確認
- 雨水や排水処理水の有効活用
製品に関する取り組みとしては、原料に水を使用しない粉体塗料の開発を進めており、原料用水の削減と廃棄物ゼロに資する製品として展開しています。
NIPSEAグループでは、回収水の再利用、高効率設備の導入、水収支評価などを通じて、水使用効率の向上を進めています。
DuluxGroupでは、洗浄水の再利用や排水処理プロセスの最適化を継続し、淡水使用量の削減と操業効率の向上に取り組んでいます。
当社は国際的なNGOであるCDPの質問書に回答しています。水セキュリティパートでは、管理体制や水使用量などについてより詳細に記載しています。
CDP水セキュリティへの回答はこちらをご覧ください。