MSVジャーニーへの覚悟
2024年4月に発表した「中期経営方針」の2年目である2025年、当社グループは、引き続き厳しい市場環境が続く中にあっても、グローバルに市場平均を上回る利益成長を達成し、売上収益、営業利益ともに過去最高を更新しました。EPSも期初予想を上回る水準に到達しており、「アセット・アセンブラー」モデルの有効性を改めて実績で示すことができたと認識しています。一方で、株価という資本市場の評価には、当社の強みや将来性がなお織り込まれていないと捉えています。そこには、当社の「MSVジャーニー」に対する市場の期待との間に、依然として埋めるべきギャップが存在しています。
私たちは、この厳しい現実を虚心坦懐に受け止めています。市場の評価は、企業が望む水準によって決まるものではありません。積み上げてきた実績の質、その再現性、そして将来に対する期待が、資本市場の視点で総合的に映し出された結果です。だからこそ、私たちは、市場の評価そのものを嘆くのではなく、この厳然と立ちはだかるギャップがなぜ存在するのかを直視し、それを埋めるために何をするべきかを考え続けています。
当社グループの経営上の唯一のミッション「株主価値最大化(MSV)」は、単なるスローガンではなく、私たちのあらゆる意思決定を貫く判断軸です。事業の規模や見栄えではなく、それが真に株主価値の創造につながるのかどうか。その一点に照らして判断する姿勢を、私たちは何より重視しています。そこに経営者のエゴが入り込む余地は一切ありません。
MSVの実現に向けて重要なのは、各パートナー会社の潜在力を最大限に引き出しながら、オーガニック、そしてインオーガニックの両面から着実に利益を積み上げ、その成果を継続的な実績として示し続けることです。当社の「アセット・アセンブラー」モデルは、そのための仕組みであり、MSVジャーニーを前進させる原動力です。
もっとも、実績を積み上げるだけでは十分ではありません。資本市場からの信頼は、実績の積み上げと、それを裏付ける誠実な対話の双方によってこそ築かれるものです。私たちは、投資家の皆様と約束したことを着実にデリバリーし、その結果をトラックレコードとして示し続けます。そして、良いことだけでなく、課題や不確実性を含めて率直に共有しながら、対話を深めていきます。
MSVジャーニーは、必ずしも平坦な道のりではありません。しかし、それは、株主価値の無限のアップサイドを追求する、極めて意義深い歩みでもあります。私たちは、厳しい現実から目をそらすことなく、実績と対話を積み重ねることで市場の期待を高め、MSVの実現に向けて着実に前進してまいります。
2026年6月30日

