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2011.06.16

平成23年度全国発明表彰 「日本経済団体連合会会長発明賞」 受賞

#お知らせ #自動車用塗料 #企業情報・経営

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日本ペイント株式会社(本社:大阪市、社長:酒井健二)がマツダ株式会社と共同で開発した「スリー・ウエット・オン塗装用新塗料技術」が、平成23年度全国発明表彰の「日本経済団体連合会会長発明賞」を受賞しましたので、お知らせいたします。

受賞件名
スリー・ウエット・オン塗装用新塗料技術の発明(特許第3831266号)

当社受賞者
渡邉 正一(わたなべ まさかず)(R&D本部開発研究所)
垣井 拓広(かきい たくひろ)(自動車塗料事業本部中上塗料技術部)

自動車のボディ塗装には、通常、「下塗り」・「中塗り」、「着色ベース塗料」と「クリア塗料」からなる「上塗り」の3工程があり、各塗装後それぞれに焼き付け乾燥が行われます。「スリー・ウエット・オン塗装」とは、中塗り塗料を塗装後、焼き付け乾燥工程を省き、上塗り塗料を塗装して、一回の焼き付け乾燥で仕上げる塗装技術で、2002年にマツダ株式会社と当社の共同開発により日本で初めて実用化されました。
焼き付け乾燥工程の回数が減ると工程短縮となり、CO発生量削減(約15%)や省エネにつながります。また、今回の受賞技術においては、低溶剤型塗料を使用することで、塗料に含まれるVOC(揮発性有機化合物)の大幅削減(約45%)も実現しており、「スリー・ウエット・オン」塗装は、環境にやさしい技術と言えます。
あらゆる被塗物の中でもっとも高いレベルの外観を誇る自動車の塗装において、高外観の塗膜を実現しながら低溶剤型塗料を使用して焼き付け乾燥工程を減らすには、高い技術力が必要でした。すなわち、ウエット・オン塗装により中塗りと上塗り(着色ベース塗料)との界面(境目)で塗料が混ざり、にごりが生じるため、その界面制御が課題となりました。
本技術は、バリア層機能を持つ界面制御用樹脂を中塗り塗料に添加することで、この課題を解決しました。さらには、その他の塗料配合に工夫を加えることで、塗膜性能を維持し、かつ外観の品質を維持することを可能としたことが優秀と認められ、今回の受賞につながりました。

全国発明表彰は、わが国の科学技術の振興、産業経済の発展に大きく貢献している発明の中で、特に優秀と認められるものに贈られます。授賞式は6月20日(月)、ホテルオークラ東京(東京都港区)において行われる予定で、共同開発に当たられたマツダ株式会社技術研究所の山根貴和様と重永勉様も共同研究者として受賞されます。

当社は、あらゆる製品において環境負荷低減につながる技術の開発を推進しています。今後もお客さまとともに、総合塗料メーカーとしての技術力を向上させることで、環境にやさしい社会の実現に貢献してまいります。

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