日本ペイントホールディングス株式会社(本社:大阪市北区、社長:田堂哲志)は、本日、大阪本社ビルにおいて2017年度の合同入社式を実施いたしました。
今年度は、
日本ペイントホールディングス(株)に26名(男性17名、女性9名)
日本ペイント・オートモーティブコーティングス(株)に1名(男性1名)
日本ペイント・インダストリアルコーティングス(株)に1名(男性1名)
日本ペイント(株)に11名(男性7名、女性4名)
合計39名の新入社員および研修生が入社しました。
以下に、社長式辞全文を掲載いたします。
【社長式辞】
おはようございます。社長の田堂です。
39名の新入社員の皆さん、ようこそ日本ペイントホールディングス・グループへ。
日本ペイント・オートモーティブコーティングス、日本ペイント・インダストリアルコーティングス、日本ペイント、日本ペイント・サーフケミカルズ、そして、日本ペイントホールディングスへの入社、おめでとうございます。
厳しい就職戦線の中、皆さん一人ひとりが選ばれて、今日この場にいらっしゃることを、大いに喜んで、胸を張ってください。
無限の可能性を持った皆さんを新しい仲間として迎えることとなり、大変嬉しく、日本ペイントホールディングス・グループを代表し、入社を心から歓迎いたします。今日からわたし達と一緒に新しい一歩を踏み出していきましょう。
さて、当社は、去る3月14日に創業136周年を迎えました。
1881年、創業者である茂木重次郎氏が、東京タワーの近くの芝に当社の前身である「光明社」を設立、わが国初の洋式塗料を事業化して以来、実に136年もの歳月が経過いたしました。当社の歩みは、そのまま我が国における塗料工業発展の歴史であり、さらに言うならば、明治維新後の日本の近代化を支えてきました。
「136年」と口にすれば一言で終わってしまいますが、私たちの諸先輩方が何度もバトンリレーを重ね、幾多の困難を乗り越え、積み重ねてきた「日々」があります。この歴史を誇りに思うと同時に、明治から連綿と続く歴史の「今」を担い、そして、新たな価値を創造して未来へ繋いでゆく責務があることをしっかりと自覚せねばなりません。皆さんも本日からは日本ペイントホールディングス・グループの一員として、当社グループの「たすき」を未来へつないでゆく責務を担っていけるような人材となり、それを誇りに思えるようになってください。
今年度は、当社が2015年より取り組んでいる中期経営計画の最終年度となります。この計画のことを一般的には略して「中計」と呼んでおり、2009年より3年単位で立案した計画を実行しています。現中計では、「グローバルペイントメジャーへの挑戦」という目標を掲げ、全社一丸となって取り組んでいます。グローバルペイントメジャーとは、自動車用や建築用などの各塗料事業分野において、また、世界の各地域において、Leading Positionを獲得し、世界の塗料市場をリードすることです。
詳細については、今後学び、その達成に向け、それぞれの立場で取り組んでいただきたいと思いますが、皆さんは「世界へ挑戦する」という大きな志を掲げる会社の仲間となりました。
皆さんは、ついこの前までは「学生」というカテゴリーでした。しかし、本日からは「ビジネスパーソン」というカテゴリーになります。
ビジネスパーソンとして皆さんの無限の可能性に期待し、能力を存分に発揮していただくために、わたしから2点お話しします。
いずれも、なるべくいつも心に留めていただきたいことです。
1点目は、「自分の市場価値を意識する」
2点目は、「One Teamで仕事をする」です。
1点目の、「自分の市場価値を意識する」こととは、どういうことか。
本日めでたく入社された皆さんにこんなことを言うのは刺激的かもしれません。しかし、新入社員の今だからこそ、敢えて申し上げます。もし仮に皆さんがいつか急に労働市場に放り出されたときに、誰が(どの企業が)いくらで買ってくれるのか(就職できるのか)を意識して仕事をしてください。
入社したからといって自己研鑽をやめてはいけないということです。自修自育の心構えが大事なのです。
会社は、社内だけで価値がある人ではなく、人材市場で引っ張りだこになるような人を求めています。そのような人材が集まったときに会社は組織として強い競争力を発揮します。一旦入社してしまうと、その会社があたかも自分の「全世界」になってしまい、その中での「快適」を求めてしまいがちですが、それではビジネスパーソンとしては、はっきり言って魅力はありません。
今まさに、わたしは大きな目標に向かって、ダイナミックな経営のかじ取りをしています。未知の領域に一歩踏み込んでいるのです。未知の領域を切り開いていくためには、一人ひとりが「自分で考え、自分で動ける人」でなければなりませんし、そういった人が必要なのです。言われたことのみをこなすのではなく、どうすれば現状が良くなるか、会社の成長に貢献できるのかを常に考え、行動に移せる人材を求めています。
当社は136年と永く続いてきた会社ではありますが、これからもそうかというと、それは「違う」ということが、昨今のメディアを賑わせている企業の例を見れば明らかです。
当社グループの次の20年50年をしっかりと紡いでゆくのは皆さん方のその手にかかっているのです。
そして、将来、皆さんが頼りにすべきは、第一に自分自身の「市場価値」であり、会社ではない、ということです。入社したことに満足するのではなく、皆さん自身の市場価値を早く高め、維持していくことを常に意識してください。
これから社会人としての長いレースが始まります。それは競争です。会社も生き残り、勝ち残るための競争を日々行っています。
“少しくらいいい大学を出ていたとしても”“少しくらい頭が良くても”、それだけの武器では、社会人としての競争では通用しません。
順境であれ、逆境であれ、日々素直に、怠ることなく、努力し続けることが大事です。
2点目は、「One Teamで仕事をする」こと。
皆さんが頼りにすべきは自分自身の市場価値である、そうは言っても、会社は組織で成り立っています。文字通り、みんなで仕事をしていることを忘れては駄目です。身近な同期はもちろん、配属先の職場の上司・先輩・同僚、他部署やグループ会社、海外における当社グループの一人ひとりが、一つの目標に向かって日々活動しています。
個々がそれぞれの持ち場での役割を深く認識し、成果の追究にこだわり抜くこと。そして、個々同士が、職種、性別、国籍に関係なく、徹底したコミュニケーションを図り、相手の思考や異なる文化、価値観を理解するように努め、互いに切磋琢磨しながら信頼関係を築くこと。これはその場しのぎでは実現できない、日々の地道な積み重ねであり、それが結果として当社グループのダイバーシティ(多様性)の実現へ繋がるのです。
会社は社会の一つの縮図です。その社会に適応してこその自分であることを、併せて自覚することが大事です。
最後に、化学品・危険物を扱う当社グループだからこそ、「安全」についてもお話ししておきます。安全操業が企業存続の基盤であり、これが崩れると企業存亡の危機になる、ということを本日より強く意識してください。安全の基盤となるのは、それぞれの責任ある行動とルール遵守です。職場、現場で事故を起こさないこと、社会における様々なルールを守ることができてはじめて、当社グループのたすきを未来に繋いでゆくことができるのです。
皆さんは今までご家族や恩師、社会から守られて育ってこられた。社会人となられた今、皆さんが「世のため、人のため」に貢献する立場に変わります。心してこの門出を迎えていただきたい。
39名の皆さん一人ひとりが心身ともに健康で、それぞれの持ち場で持てる能力を存分に発揮し、本日から始まる日本ペイントホールディングス・グループでの日々が充実したものとなりますことを祈念し、わたしの式辞、エールといたします。頑張ってください。期待しています。
以上