
“期待の若手”から“頼りになる選手”へ
日本ペイントマレッツ 1-3 京都カグヤライズ【第1マッチ】芝田 沙季・大藤 沙月 1-2 成本 綾海・枝廣 愛(9-11/11-5/8-11)
【第2マッチ】大藤 沙月 3-0 出雲 美空(11-2/11-8/11-8)
【第3マッチ】橋本 帆乃香2-3成本 綾海(9-11/11-7/11-6/9-11/9-11)
【第4マッチ】横井 咲桜 2-3 アドリーナ・ディアス(11-7/5-11/11-3/7-11/10-12)

今日のダブルスは対戦相手が右利き左利きのペアである一方、マレッツは右利き同士のペアで少し不利だった。加えて、初めて対戦するダブルスペアで相手のボールの起動や回転等に慣れていないこともあり、出だしからあまり良い流れではなかった。他の公式戦は、5セットマッチの為、それに慣れてから挽回できる。しかしTリーグでは3セットマッチしかない。マッチ数が短い分、より対応力が必要になってくる。それ故、初対戦のダブルスペアと対戦するのは難しいのだ。その特殊ルールがTリーグの面白いところでもある一方、選手にとってはその“怖さ”の方が上回るように思う。Tリーグの勝敗を大きく左右するダブルスは惜しくも1-2で敗れてしまった。

ラリー戦になった時には、大藤選手が常に有利な展開を作ることができていた。大藤選手に何を意識したのか聞いてみると、「一定のボールだけになると相手は崩れてくれないので、いろんな緩急をつけてタイミングを崩すことを意識しました。練習でやっていることを試合で使えているなと感じています」と答えてくれた。一定のリズムだと相手の好きなように打たれてしまう。ところが、少しタイミングを変えるだけで相手は崩れてくれ、自分の優位なパターンにもっていくことができる。文にしてしまえば簡単に聞こえるが、緩急をつけようとすると質が低ければ相手のチャンスボールになってしまったり、自分自身が崩れてしまったりとなかなかうまくいかない。相当、集中して質の高い練習をしていないとできないことである。それを簡単にこなす大藤選手は、相当質の高い練習をしてきているとわかるような試合だった。
大藤選手の表情に、自信がついたように見えた。大嶋監督が試合前に「大藤がすごく強くなってきていているので頼りになります」と話していた通り、“期待の若手”から“頼りになる選手”へと変わってきたように見える。チームは惜しくも敗戦したが、次に繋げてくれるだろう。
(Text by Yu Uchinami Photo by T.LEAGUE/AFLO SPORT)


【次戦】12/25(月)12:30-vs.日本生命レッドエルフ @立命館いばらきフューチャープラザ https://tleague.jp/schedule/detail.php?id=690