
チームが一つになり粘って掴んだ勝利!
【第1マッチ(ダブルス)】芝田 沙季・大藤 沙月 0-2 笹尾 明日香・ソン イジェン(10-11/9-11)【第2マッチ(シングルス)】大藤 沙月 3-1 森 さくら(6-11/11-2/11-7/11-8)
【第3マッチ(シングルス)】橋本 帆乃香 1-3 早田 ひな(10-11/8-11/11-10/10-11)
【第4マッチ(シングルス)】横井 咲桜 3-2 赤江 夏星(11-7/11-5/10-11/9-11/12-10)
【ビクトリーマッチ】横井 咲桜 1-0 早田 ひな(13-11)
三連戦最終日。前日の京都戦の敗戦のせいか、ピリッとした空気感の中、黙々と集中して練習に励んでいる選手がいた。筆者にとって初めての会場。練習場は極寒で照明は明るい、試合会場は暖かく照明が赤っぽい。両者では球の見え方、打感が全然違うのではないかと感じられた。そんな感覚など選手は関係ない。どんな状況でも試合に向かう姿はさすがだなと思った。「今日の相手は上位の日本生命さんだけに向かっていくだけですね」と大嶋監督。事前にいくら準備をしても試合をやってみないとわからないのであろう…。
第1マッチのダブルスは惜しくも敗戦。「内容的には悪くなく、勝負を決める1本が取れなかった」と吉田コーチ。
第2マッチは大藤選手対森選手。大藤選手は前回(グランフロント大阪)のビクトリーマッチの対戦で敗戦している。「苦しい試合になると覚悟していたが、3セット目をとれたことで勝利の流れがきたと感じた」と吉田コーチ。サーブを持った時の攻撃が良い流れを作るきっかけになっていると筆者も感じていた。
第3マッチは橋本選手対早田選手。最初のセットから最後のセットまでどちらが勝つかわからない展開で観戦者を魅了し、会場全体の雰囲気を変えた一戦だったと筆者は感じた。

ビクトリーマッチは横井選手対早田選手。ゲームスタートから勝負が決まるまで、どちらが点を取っても両選手に拍手喝采であった。試合終了後の大きな拍手は両選手のゲームを称えたように感じた。池田での木下アビエル戦のビクトリーマッチで横井選手が張本選手に勝利した時以上に印象深いゲームだったと思った。
試合後、横井選手に話を聞くと「1ゲームしかないから最初から勝負をかけ、相手にリードされても焦らず自分が今出来ることは何かと考えて冷静にプレーすることができた」と。自分一人ではなくベンチにいる監督コーチ選手全員が横井選手に、声かけし一緒に戦っていた。福本コーチに話を聞くと「最初は試合を楽しむこと。いつもの練習通り」と声かけをし、タイムのタイミングを間違えないように注意した。相手がタイムを取った時のアドバイスは「最後は迷わず自分がこれだと思ったらしっかり振り抜いて勝負しよう」だった。後は横井選手の直感を信じたそうだ。選手の直感を信じる福本コーチがとても頼もしく思った筆者であった。
2023年度最終試合、チーム全員が勝利で締めくくりたいと試合に臨んでいた。2023-2024シーズン前半終了10戦7勝3敗。1点ごとに椅子から立ち上がり、喜びを表現し、点数を取られると励まし、負けたら反省し次に向かって進む――マレッツに関わる全員がそういう気持ちで一致団結した結果であったと思う。2024年もマレッツに勝利の女神が微笑んでくれると信じてマレッツらしく前に進む。
Text by Chiho.K/Photo by T.LEAGUE/AFLO SPORT


