
1勝の重み
日本ペイントマレッツ 3-2 京都カグヤライズ【第1マッチ】青木 咲智・大藤 沙月 2-0 出雲 美空・工藤 夢(11-4/11-4)
【第2マッチ】橋本 帆乃香 3-1 アドリアーナ ディアス(10-11/11-9/11-4/11-7)
【第3マッチ】大藤 沙月 1-3 出雲 美空(8-11/11-5/5-11/5-11)
【第4マッチ】横井 咲桜 2-3 木村 光歩(11-10/10-11/11-4/10-11/8-11)
【ビクトリーマッチ】橋本 帆乃香 1-0 アドリアーナ ディアス(11-3)
“あの”悔しさは二度と味わいたくない。チームマレッツは誰しもがそう思っているはずだ。シーズン中、悔し涙を流す姿を目の当たりにすることは度々あったが、一方で勝利に涙を流す選手は稀だ。それほどこの1勝がチームに大きな価値をもたらすかを一番わかっていたからだろう。


「第2マッチの時に、あまりに苦しくて余裕がなくて、いつも観客の皆さんに一礼するんですけど、それを忘れてしまったんです。だからもう一度観客の皆さんの前に立つことになったんだろうなと思いました。やっぱりホームの熱い応援があるので。どうしても勝ちたかったので本当に勝ててよかったです」と、ヒロインインタビューでは涙とともに笑顔もこぼれた。涙する橋本選手につられて芝田選手も涙をみせていた。「もうあれはつられますよ!笑」と笑いながらもこう付け加える。「本当によく頑張ったと思います。最近の橋本選手は特によい雰囲気で、言葉では伝えられないんですけど“いける”っていうのが出てるんです。団体戦に強い橋本選手が戻ってきたなと最近は思っています」と芝田選手。橋本選手曰く芝田選手の「はっしー、足動いているよ」という試合中の掛け声が刺さるそうだ。他の日は「直感!」というような声掛けもあった。「当たり前ですけどその日の橋本選手の状態によって声掛けは変えています」と芝田選手。そんな些細なチームメイトの一言が背を押すこともある。コートに立つ選手は限られているが“チーム戦”ということをあらためて感じさせてくれた一戦だった。
橋本選手、そしてチーム一丸で勝ち取った今日の1勝の重みを嚙み締められるのは、春の足音が聞こえる頃だ。今シーズンもあと5試合。あまりにも昨シーズンと状況が似すぎている。しかし今シーズンのチームマレッツは一味も二味も違う。チームマレッツ全員の目に歓喜の一粒が光る日が必ず来ることを願って――
Text by Naoco.M Photo by Yusuke Nakanishi
☆Today's ONE Shot☆photo by Yusuke Nakanishi
ビクトリーマッチで勝利が決まった直後、天を仰ぎながらガッツポーズした橋本選手。試合中から橋本選手の気迫がレンズ越しに伝わってきた。絶対に負けたくないという自身とチームの想いが溢れた瞬間だった。
【次戦】2/3(土)11:30-vs.トップおとめピンポンズ名古屋 @東大阪アリーナ https://tleague.jp/schedule/detail.php?id=715


