145年の歴史 Vol.5

事業領域を拡大し、国際企業へと進化(繁栄期 1980年~1999年)


創業100周年を迎え、明治記念館を開館

当社グループは表面処理剤・塗料を供給するだけではなく、その処理や塗装の設備を設計・施工して提供できるという強みを持っています。昭和55年(1980年)以降にかけて、設備事業におけるシェアも確実に増大し、10年で売上を約5倍に伸長させました。また、カラートタン屋根などの建材の塗装法として採用されていた金属素材を加工前に塗装するプレコート方式が家電にも取り入れられるようになり、オーディオ、冷蔵庫、冷暖房器具などが次々にプレコート化されました。
昭和56年(1981年)には、日本ペイントグループ創業100周年を迎え、東京・南品川に明治記念館を開館しました。同年に東日本地区の汎用塗料市場への対応を目的として栃木工場、昭和59年(1984年)には、塗料および樹脂などを製造する岡山工場が完成しました。人手不足やコスト競争力の強化、生産のスピードアップなどを背景にファクトリーオートメーション化(FA化)の対応をいち早く行い、原料の受け入れから計量、搬送、加工、出荷まで工程の大半を自動化させていきました。

英米・アジア市場への進出と新たな船舶塗料の開発

1980年代から欧米を中心に有機溶剤を規制する動きが活発化してきました。それに伴い、低VOC(揮発性有機化合物)化に向けて水性塗料や粉体塗料の需要が高まってきました。平成3年(1991年)には日本ペイント・タイランド社が粉体塗料工場を新設、平成元年(1989年)には英国に欧州地区の統括会社である日本ペイント・ヨーロッパ社を、翌年には日本ペイント・USA社を設立し、平成4年(1992年)にはアメリカでも生産を開始しました。また、同年、日本ペイント・チャイナ社を設立。中国には上海からはじまり、広東、蘇州、重慶、北京にそれぞれ工場を設けました。順次、現地生産を拡大し、グローバル展開を加速させるとともに環境配慮ニーズにも対応しました。
さらに新技術、新分野の開発・開拓にも注力し、樹脂合成技術を生かした医療検査の診断薬材料やバイオテクノロジーを活用した染色技術など、事業領域を拡大させていきました。また、積極的な色彩提案活動を進め、高い評価を得るようになりました。さらに、船舶塗料の分野では環境配慮型の新たな船舶塗料を開発し、平成2年(1990年)にはその一番船が進水しました。

空港から船舶そして宇宙にまで進出した塗料技術

1990年代初めには、さまざまな技術の進歩がありました。大型鉄鋼構造物などの防さびに使用され、高い評価を得ていた重防食塗料「ハイポン」シリーズは、関西国際空港連絡橋、東京湾アクアラインなどのビッグプロジェクトで採用されました。平成5年(1993年)には、宇宙機器用熱制御塗料の開発を行い、人工衛星のアンテナなどに塗る白色塗料と衛星内部の光学機器に塗る黒色塗料を完成させました。
また、自然環境保全の側面からも塗料開発に力を注ぎ、自己研磨型の船底防汚塗料を開発しました。平成6年(1994年)には船舶塗料部門を分社化し、ニッペマリン販売株式会社(後に日本ペイントマリン株式会社に改称)を設立しました。その後、同社では船舶塗装システム「NOA」を開発。必要な塗装膜厚になるまで下地面が透けて見え、規定膜厚になると見えなくなることで膜厚測定や補修塗りが不要になり、塗料と塗装の無駄を省くことができる画期的なシステムとして注目されました。

業界で初めてISO14001全社一括審査登録を達成

自動車業界での合理化や原価低減が進む中、当社グループは塗装前処理設備の全長を30%以上短縮する設備を開発しました。同システムは平成7年(1995年)に基本システムが完成し、自動車業界に採用され始めました。そのシステム開発力は翌年、世界トップレベルの技術力を誇るドイツのケメタル社との間で、表面処理技術の相互交換と新たな表面処理剤の共同開発を行うための技術提携に結び付きました。また、同年に自動車補修用塗料「naxアドミラ」シリーズを開発し、優れた作業性と塗膜品質を両立させた特殊アクリル樹脂塗料として、ラインアップを拡充、平成10年(1998年)には見る角度によって玉虫のようにさまざまな色に変化するマルチカラー塗料「naxアドミラ・マジョーラ」を市場投入しました。
海外では日本ペイント・シンガポール社を筆頭に、英国のNPオートモーティブ・コーティングズ・ヨーロッパ社がISO14001を審査登録しました。平成11年(1999年)には業界で初めて、ISO14001全社一括審査登録を果たし、グローバルスタンダードを達成しました。以後、環境配慮型塗料・システムの開発や普及をはじめ、グリーン調達の推進、製造過程で出る廃塗料の削減などに積極的に取り組んでいきました。

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