145年の歴史 Vol.6

グローバル統合と飽くなき成長への挑戦(拡大・進化期 2000~2026年)


日本における成長戦略の加速

2000年代初頭、当社グループは国内基盤の強化に向け、事業再編と販売体制の統合を進めました。平成14年(2002年)には大日本インキ化学工業(現:DIC株式会社)との合弁により日本ファインコーティングス株式会社を設立し、ファインケミカル分野へ事業領域を拡大。続く平成16年(2004年)には、建築用塗料において全国に点在していた販売会社を統合し、日本ペイント販売株式会社を設立することで、販売網の一本化と市場対応力の強化を図りました。また同年、日本ペイントマリン株式会社にウットラムグループ(投資業・非上場)が資本参加し、船舶用塗料の分野においてもグローバル展開を見据えた新たな体制が整いました。こうした一連の取り組みにより、国内事業の基盤が固められ、海外展開を支える組織的・事業的な土台が形成されました。

国内整備と並行して海外事業を拡大 ― 東南アジア各国で確固たる地位を確立

2000年代の国内基盤整備と並行して、海外事業、とりわけアジアに重点を置いた成長戦略を進めました。「アジア・クリアNo.1(アジアでのNo.1塗料メーカー)」をビジョンに掲げ、ウットラムグループとの合弁事業を軸に事業拡大を加速させました。特に中国事業は当社海外事業の柱となるまで成長し、東南アジア各国においてもトップ塗料メーカーとしての地位を確立しました。中国では2000年頃には5ヵ所だった拠点数が平成22年(2010年)には16ヵ所に拡大。中国の汎用塗料事業のうち、一般消費者を顧客とするDIY(現:TUC)領域の事業では、競合他社を凌駕するブランド力により強固な販売網を築きました。
またシンガポールやマレーシアにおいても、汎用塗料事業でシェアトップを確保したほか、今後の有望市場として、インドやパキスタンにも子会社を設立し、南アジアや中東地域への拠点拡大も進めました。さらに、ウットラムグループとのアジアにおける合弁事業の経営管理を一体化するため、平成21年(2009年)にはNIPSEA Management Companyが設立され、グループ各社への経営指導・管理が開始されました。これにより、アジア全域にわたる事業運営と経営管理が一体化し、本格的に成長軌道に乗る体制が整いました。

アジアに加え、欧州・米州へと事業基盤を拡大

平成26年(2014年)、当社は競争が激化する国際市場での成長を見据え、商号を日本ペイントホールディングス株式会社に変更し、持株会社体制へ移行しました。塗料事業は新設の日本ペイント株式会社に承継され、翌年には自動車用、工業用、汎用塗料、サーフケミカルズなど領域ごとに分社化。事業別に専門性と機動力を高める体制を整えました。同年にウットラムグループとの戦略的提携を実施し、合弁会社8社および関連会社38社を連結子会社化したことで、アジア事業の経営体制が大きく強化されました。これにより、アジア各地の事業運営に、より直接関与できる体制が確立し、海外事業がグループ全体戦略の中核へと改めて位置づけられました。
また平成28年(2016年)にはドイツのBollig & Kemper(現:Nippon Paint Automotive Europe)を、翌年には米国のDunn-Edwardsをグループに迎え入れました。これらの企業は各地域で高い認知とシェアを持つ存在であり、その強みを取り込むことで、アジアに加えて欧州・米州を含むグローバル市場へ事業基盤を広げました。

既存事業とM&Aの両輪でグローバル競争力を強化

また平成31年(2019年)以降、当社は経営上の唯一のミッションである「株主価値最大化(MSV)」を軸に、M&A戦略をさらに加速しました。同年、トルコのBetek BoyaおよびオーストラリアのDuluxGroupをグループに迎え入れ、事業領域を大きく拡大しました。これらの買収は、現在の経営モデルである「アセット・アセンブラーモデル」を本格的に具現化したものであり、既存事業(オーガニック成長)とM&A(インオーガニック成長)の両輪による成長を加速させる重要な転換点となりました。また同時期において、当社は経営体制の強化にも取り組み、M&Aや企業経営に精通した社外取締役やグローバル経験のある経営者の登用を進めるとともに、令和3年(2021年)には指名委員会等設置会社へ移行し、ガバナンスの高度化を図り、経営の透明性と監督機能を強化しました。これらの取り組みにより、MSVの理念とその実現に直結する経営モデルが定着し、グローバル市場での競争力を飛躍的に高めました。

世界14ヵ国で市場シェアNo.1企業へと成長

2020年代に入るとグローバル体制の統合を進め、事業領域の拡大に取り組みました。令和3年(2021年)にはウットラムグループとのアジア合弁事業を完全子会社化するとともに、インドネシア事業の買収を実施することで、アジア事業における意思決定と運営を一体化しました。続いて令和4年(2022年)には、欧州の塗料メーカーCromologyおよびJUBを買収し、欧州での事業基盤を拡大しました。
同年、日本では日本ペイントグループ各社の間接部門・支援業務を日本ペイントコーポレートソリューションズ株式会社へ承継し、国内事業を高度かつ効率的に支援する体制を整えました。日本ペイントホールディングス株式会社は、新たな事業の柱となる大型M&Aや資金調達などを担う一方、各地域の事業運営についてはパートナー企業の自律性を尊重する自律・分散型経営へと移行し、NIPSEA・日本・Dunn-Edwards・DuluxGroup・AOCなどの各パートナー企業の自律的な成長と自発的なグループ連携を支援しています。
また、令和6年(2024年)にはカザフスタンの塗料・塗料周辺製品メーカーAlinaをグループに迎え入れました。さらに、令和7年(2025年)には米国・欧州で事業を展開するスペシャリティ・フォーミュレーターAOCを傘下に加えました。このように、各地で信頼ある企業をグループに迎えながら事業領域を広げ、売上収益は1.8兆円に達しました。現在、世界14ヵ国で市場シェアNo.1の企業となっています。これからも、飽くなき成長を追求しながら、次の時代に向かって挑戦を続けていきます。

※スペシャリティ・フォーミュレーター:建築物・インフラ設備・輸送機器・船舶等で使用されるCASE(Coatings, Adhesives, Sealants and Elastomers:コーティング剤・接着剤・密封剤・エラストマー)や着色剤、複合材料等のコーティング周辺製品向けに、不飽和ポリエステルやビニルエステル等の配合設計・製造・販売を行う企業

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