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2012.09.14

当社所有の資料が国立科学博物館「重要科学技術史資料」に登録

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日本ペイント株式会社(本社:大阪市、社長:酒井健二)は、このたび国産「電着塗装」第1号車の実車塗装前に、社内実験塗装されたカーモデル(以下、カーモデルと表記)が、昨年の日本ペイント創業初期の「塗り板見本」に引き続き、独立行政法人国立科学博物館の「重要科学技術史資料(※1)」(愛称:未来技術遺産)に登録されることになりましたので、ここにお知らせいたします。

 このカーモデルが作られた当時、自動車ボディは錆が発生し易かったため、新たな防錆塗料や塗装法の開発が急務でした。そこで水性塗料の槽の中に被塗物を浸漬し、直流電流を通して塗料を付着させる「電着塗装」を日本ペイント(株)と東洋工業(株)(現マツダ(株))にて共同開発しました。このシステムは複雑な形状でも奥まで均一に連続塗装が可能で、塗着効率が高く経済的で環境にも優しい画期的な塗料・塗装法として、急速に普及しました。

 1964年(昭和39年)に、国産車として初めて電着塗装を採用した東洋工業(株)の電着塗装第1号車が実車塗装されましたが、このカーモデルは、実車塗装の前に社内実験で塗装された、現存する最古のアニオン型電着塗装(※2)のミニチュアです。
 日本の塗料工業の発祥である当社は、カーモデルを長く後世に残していくとともに、今後も持続可能な社会の実現に向け、製品を提供していく所存です。

※1重要科学技術史資料とは、独立行政法人国立科学博物館が定めた登録制度により保護される文化財を指します。2008年10月9日に第1回の資料登録がなされました。同博物館の産業技術史資料情報センターがこれまで行ってきた所在調査・技術史研究を元に、「科学技術(産業技術を含む)の発達史上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」、もしくは、「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」の2点を選定基準として決定されています。これまでに92件の登録があり、今回新たに21件が登録されました。

※2大きく分けて「電着塗装」には「アニオン型電着塗装」と「カチオン型電着塗装」の2種類の方法がありますが、「アニオン型電着塗装」では被塗物を+極にして塗装する一方、「カチオン型電着塗装」は被塗物を-極にして塗装を施すのが特長です。
「アニオン型電着塗装」では被塗物となる金属が溶出することなどから、「カチオン型電着塗装」の方が、塗料が強固に被塗物に密着し被塗物が錆びにくいとされ、現在、自動車などには「カチオン型電着塗装」で塗装されるのが主流となっています。

重要科学技術史資料の情報は、こちらからご覧いただけます。

当社歴史館の情報は、こちらからご覧いただけます。

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