日本ペイントホールディングス株式会社
代表取締役社長　田堂哲志

あけましておめでとうございます。新しい年、2018年が始まりました。
日本はもとより世界各地の日本ペイントホールディングスグループの皆さんが、それぞれ新たな抱負と希望を持って新年をお迎えになったことと思います。
わたくしも当社グループの社長として4期目となる新年を健やかに、穏やかに迎えることができたことにまずは感謝し、心を新たにしています。

少し日が経ちましたが、年末の嬉しいニュースといえば、当社の女子卓球部に所属する加藤　選手の世界ジュニア選手権でのメダル獲得ではないでしょうか。世界ランキングを32位から自己ベストの13位へと大きく順位を上げ、日本代表として出場した世界卓球ではベスト16位、そして世界ジュニア卓球では銅メダルを3個獲得しました。強い選手に向かって果敢に攻め続ける彼女の姿から、わたくしも大きな力を貰いました。私たちも熱い応援で、加藤選手のプレーを後押ししたいと思います。そして、「会社と選手が刺激し合い、共に世界に向けてチャレンジしていきたい」、そう改めて願っています。

昨年の同じ日に、当社の成長は皆さんの「熱意」と「情熱」、そして「実行」にかかっているとお伝えしました。
2018年度の具体的な計数については、別途お話ししますが、少しずつ改善の兆しや意識改革も見られてきたように思います。皆さんお一人おひとりの努力と貢献に、この場を借りて感謝の意を表します。どうもありがとう。

1.2017年振り返り

さて、2017年はどんな一年でしたか。
まず当社グループが拠って立つ、マザーマーケットであるここ日本市場での業容について、振り返ります。皆さんの努力と頑張りにより、自動車用・工業用・汎用を中心に夫々市場シェアを拡大させることができたと認識しています。自動車や工業用ではお客様から表彰される製品などもあり、順調に推移した半面、特に汎用領域は、やや物足りなかったと言わざるを得ません。努力していることは十分承知していますが、今後、中長期的には残念ながら大きな成長が見込めない日本市場で確固たるプレゼンスを確保する方策は、市場シェア拡大に他ならず、進捗は十分とは言い難い状況であることを皆さんとしっかりと共有したいと考えます。その上で、今年からの重点的テーマを明確にし、取り組まれることを期待します。

成長戦略のひとつであるポートフォリオ拡充のためのM&A探索の成果として、17年3月にアメリカ建築用塗料メーカーのDE社が当社グループの一員となりました。当社の方針は従来から言っているように、中国・アジアの強い事業を更に拡大・成長させると同時に、欧米での事業を拡大し、バランスの良い事業構造にすることです。私たちが戦っている市場は、特にグローバルの塗料市場は、相当なスピードで変化しています。私たちも適応していかねばなりません。私たち自身が変わらなければならないのです。

2.2018年の位置付け

今日から、当社グループの新しい中計、中期経営計画「N-20」がスタートします。
この中計は、”成長加速の3年間”と位置づけています。2015年～2017年の中計の成果を踏切板として、更なるジャンプ・アップを目指すステージであると認識し、グローバルで一丸となって取り組みます。

皆さんお一人おひとりが受け持つ事業領域・地域で、あるいは担当する機能で「勝ち切る」こと、当社グループ全員が、それぞれの場でチャレンジし、グループへの貢献が実感できる風土を醸成し、世界と戦える企業体質へ変換することが、鍵となります。

会社にとっての元旦である今日、皆さんも自らが果たすべき役割、あるいは働き方、当社グループへの貢献のあり方を見つめ直し、当社グループで働くことの意味、当社グループの一員として戦うことの意味を今一度真剣に考えてください。

3.まとめ

最後に、今年は戌年です。犬にまつわることわざに、「犬も歩けば棒に当たる」があります。
ご存知の通り、“何かをしようとすれば、何かと災難に遭うことも多い”という例えですが、一方で「出歩けば思わぬ幸運に出会うこと」の例えでもあります。一歩踏み出さない限り、幸運にも不運にも出くわさないのです。皆さんにとって2018年の一年が、一つでも多くの幸運Luckに恵まれ、出会ってしまった不運は逆手に取り、チャンスに変えられるような年になることを祈っています。そして、私たち自身が変わらねばならないということを常時、意識していただきたい。
最後に、常に変化する世の中にあって不変であるのは「安全」です。「安全理念」を常に念頭におき、「安全なくして会社の繁栄なし」「会社の繁栄なくして社員の幸せなし」ということを改めて認識し、無事故無災害の決意を新たにしてください。
今年も一年、よろしくお願いします。

以上