サステナビリティ
2025.12.05

CO2回収・再利用技術により温室効果ガスの排出量を抑えるDunn-Edwardsの塗料

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概要

Dunn-Edwardsは、世界的な化学・特殊材料企業であるCelanese社と協力し、二酸化炭素(CO₂)の回収・再利用技術(Carbon Capture and Utilization:CCU)を活用した建築用塗料を米国市場で展開することを発表しています。

この技術は、工場などの産業プロセスで排出されるCO₂を回収し、そのCO₂を原料として、建築用塗料の製造に使用される成分を作ることで、持続可能な建築塗料の実現へ向けた新たな道を開くものです。

Carbon Capture and Utilization (CCU) technologyとは?

Carbon dioxide Capture and Utilizationとは、「二酸化炭素(CO2)回収・利用」を意味します。CO2を燃料やプラスチックなどに変換して利用したり(カーボンリサイクル)、CO2のまま直接利用するなど、様々な方法で資源としてCO2を有効利用します。CCUは、温室効果ガス削減の手段として環境負荷を低減する重要な役割を果たすと同時に、CO2の利用面を活かすことで、経済的な価値も生み出すことができる技術です。
出展:環境省 CCUSについて

Dunn-Edwardsと世界的な化学・特殊材料企業であるCelanese社の協業

Celanese社のGlobal Sustainability Director、Kevin Norfleet氏は、「CO₂回収・再利用技術は、塗料の中で色材などを固めて壁などの表面に密着させるために必要な“結着材”(バインダー)を製造する際に発生する環境負荷を減らし、本来廃棄されるはずだったCO₂を再び資源として循環利用するものです。Dunn-Edwardsとの協力により、この技術を建築用塗料の分野で導入することで、米国の利用者に対し、より環境にやさしい選択肢を提供できると考えています。」と述べています。

Celanese社はテキサス州クリアレイク工場でCCU技術を活用し、産業排出CO₂を回収して、酢酸ビニル系エマルジョンの主要な構成要素となる化学原料へと再加工しています。このエマルジョンは建築用塗料の製造に欠かせない成分であり、この原料を使用した塗料は、製造段階のCO₂排出量を抑え、より環境に配慮した建材・建築環境の形成に貢献します。

年間200万ポンド以上のCO₂を再資源化

Dunn-Edwardsが製造する塗料にCCU樹脂技術を用いることで、年間200万ポンド以上のCO₂を再利用する見込みです。米国環境保護庁(EPA)の「温室効果ガス換算ツール」によれば、これは800エーカーを超える森林が1年間に吸収するCO₂量に相当します。

Dunn-Edwardsからのコメント

Dunn-Edwards 製品マネジメント担当副社長 Tim Bosveld氏は、「今ほど、性能とサステナビリティの両方を兼ね備えた製品が求められている時代はありません。今回の協業はその取り組みをさらに前進させるものであり、Celanese社の革新的な技術を米国の建築塗料分野で最初に導入できることを誇りに思います。業界全体がより持続可能な未来に向かう上で、大きな一歩になると考えています。」と述べています。

Dunn-Edwardsは革新的技術の導入を通じて、専門家および一般の利用者に向け、環境への負荷をできる限り抑えつつ、従来と変わらない品質と性能を備えた製品を提供することをめざしています。これは同社が掲げるサステナビリティ方針 「greener by design®」—資源の利用や環境への影響を最小限に抑えることを目指す— と一致します。

Dunn-Edwardsのサステナビリティ方針およびCelanese社のCCU技術導入に関する詳細は以下をご覧ください。
https://www.dunnedwards.com/about/environment/

イノベーションへの取り組み事例

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