サステナビリティ
2025.12.17

ライフサイクルアセスメントへの取り組み(日本):遮熱塗料での第三者認証取得・工業用塗料での温室効果ガス削減提案

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概要

世界的にカーボンニュートラルへの対応が進むなか、建設業界をはじめ、各業界においてGHG(温室効果ガス)排出量の把握や削減ニーズが高まっています。このようなニーズに対して、当社の日本グループでは、全社的なLCA(ライフサイクルアセスメント)推進活動やLCAの取り組みに関する外部講演、さらにはお客様への提案においても質の高い環境情報の提供体制を整えてきました。今回は日本における取り組みの一部を紹介します。

屋根用遮熱塗料でのEPD(LCA結果に対する第三者認証)取得

建築用塗料を提供する日本ペイントでは、環境情報の信頼性向上を目的に、製品単位のLCA結果に対する第三者認証である環境ラベル※1「SuMPO EPD※2」認証を2024年に取得しました。対象製品は、エネルギー節約や環境配慮商品として既に採用実績もあった遮熱塗料「サーモアイSi」(クールホワイト色)で、屋根用塗料では業界初※3となるEPD取得となりました。

また本認証取得における大きな特徴として、取得過程においてLCA実施ルールであるPCR(商品種別算定基準)の策定においても、日本ペイントコーポレートソリューションズが主体として関わった点にあります。算定ルールのレビューを受けたうえで、設立したPCRに基づきEPDの認証を取得しました。認証取得を通して、PCRに基づく精緻かつ迅速な算定が可能となる体制を構築するとともに、今後同ルールを使用することで、本製品以外の製品においても排出量の算定が可能となり、お客様のGHGマネジメントに大きく貢献します。

屋根用遮熱塗料 サーモアイSi(クールホワイト)

製品名:サーモアイSi(※エコリーフ対象色:クールホワイト)

工業用塗料でのLCAを活用した環境負荷低減提案

 工業用塗料を提供する日本ペイントインダストリアルコーティングスでは、製品の使用工程において発生するGHG削減のための製品、および設備の提案を推進しています。具体的には、塗装工程でのGHG排出に大きく寄与する乾燥工程に対応するため、低温での焼き付けが可能な製品や発生する廃熱の有効利用を提案するなど、LCAの環境科学的なデータに基づき、GHGとコストの同時低減を実現するメニューを提供しています。

LCAの算定過程では、対象となるプロセスのモノやエネルギーの収支を追跡するため、現時点の工程の姿を、環境面だけでなく経済面からも可視化できるという利点があります。当社グループでは、この利点を事業活動に活かし、環境負荷とコストの同時低減を追求しながら、お客様へご提案を進めています。

※1 環境情報表示に関する基準であるISO14025とその関連基準に基づく
※2 取得当時の名称は「エコリーフ」
※3 SuMPO EPDデータベースでの調べ

イノベーションへの取り組み事例

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