環境

当社グループは地球環境の負荷低減に貢献すること、つまり⽔やエネルギー、原料などの資源を有効活⽤し、環境汚染を防⽌することが企業の持続的な事業活動に必要不可⽋であると考え、さまざまな取り組みを進めていきます。また⾰新的な技術を積極的に活⽤することで持続可能なビジネスを構築していきます。

資源と汚染

グループ方針

持続可能な資源の利用や環境・生物多様性の保護は、当社グループの事業やコミュニティにとって不可欠です。製品とサプライチェーンにおけるライフサイクルと資源循環の改善に取り組んでいきます。

リスクと機会

「資源と汚染」に関連する主なリスクと機会は「マテリアリティ/リスクと機会」をご覧ください。当社グループ全体に共通する課題も存在する一方で、各PCGはそれぞれの地域の状況や各社の改善計画の進捗に基づいた独自の優先事項を打ち立てています。

改善点と実績

2023年、当社グループの廃棄物総発生量は前年比7%減の14.7kg/tとなったものの、有害廃棄物が占める割合は3.3ポイント増の36.6%となりました。廃棄物総発生量に対する回収率(再利用、再使用)は、5.5ポイント減の30.8%となりました。こうした変化の要因として、多くの事業における廃棄物発生量の削減や回収率の改善、NIPSEAグループの生産量増加、複数事業での生産構成の変更、最近の買収による影響などが挙げられます。このような複合的な要因は水に関連した実績にも影響を与えており、取水量は0.54kL/tと7%減少した一方、水消費量は20%増の0.47kL/tとなりました。水の総消費量の61%は水ストレスが高い、または極めて高い地域で消費されていることから、こうした地域での水消費量に関する理解を深めるための新たな指標を2023年に設定し、水消費に関連したサステナビリティへの影響の観点からの優先改善事項の特定に役立てています。

実績

各PCGにおける2023年実績と前年からの変化、主な要因については下表の通りです。

資源と汚染関連の指標と実績(2023年)

※()内は前年比

PCG 廃棄物 実施項目
総廃棄物発生量
(kg/生産量t)
有害廃棄物発生量
(総発生量に占める割合)
廃棄物回収量
(総発生量に占める割合)
取水量
(kL/生産量t)
水消費量
(kL/生産量t)
高ストレス地域の水消費量
(総消費量に占める割合)
NIPSEAグループ 10.4
(-1%)
46.8%
(+3.6pt)
11.0%
(-9.9pt)
0.49
(-6%)
0.48
(+26%)
66% 上海工場における生産工程での再使用により排水量を90%削減するなど、各地域で改善プロジェクトを実施。2025年までに水集約度8%削減を目指す
DuluxGroup 40.1
(-13%)
26.6%
(+1.8pt)
52.5%
(+15.0pt)
0.55
(-11%)
0.34
(-10%)
36% 2030年までに廃棄物の埋立量を50%削減する計画の実施(DuluxGroup(太平洋))、廃水処理施設の整備(フランス、イタリア)、直近買収した企業への廃棄物・廃水に関する指標の導入
日本グループ 53.6
(+7%)
12.4%
(-1.9pt)
80.6%
(-15.9pt)
1.66
(+2%)
0.53
(-13%)
0% 塗料製造における廃棄物の分別回収、洗浄水のリサイクルを継続実施
Dunn-Edwards 9.9
(-11%)
1.0%
(+1.0pt)
5.4%
(-4.9pt)
0.63
(+10%)
0.50
(-4%)
93%
合計 14.7
(-7%)
36.6%
(+3.3pt)
30.8%
(-5.5pt)
0.54
(-7%)
0.47
(+20%)
61% 水ストレスの高い地域での水消費に関する新たな指標の導入支援など、グループ全体でのベストプラクティスの共有
資源と汚染関連の詳細データはESGデータページをご参照ください。
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