- 研究開発
- 2020.10.04
電着塗装技術
自動車ボディの腐食を防ぐ、防錆技術の結晶です。鉄の腐食による社会的損失を低減、重金属使用量の低減など、さらなる環境負荷軽減を進めています。
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電着塗装技術とは
電着塗装は、自動車ボディの外側だけではなく、複雑な内部構造への防錆性を確保する塗膜を形成するために、大きな電着塗料のプールに自動車ボディを丸ごと浸漬させて塗装するユニークな塗装システムです。厚さ0.1mmの自動車塗膜はいくつかの層からなり、見た目の美しさにあたる意匠性だけではなく、耐候性、チッピング性、防錆性など様々な機能を有しています。電着塗料はその中でも下塗り塗膜を形成するものであり、わずか髪の毛の1/5の厚みで、自動車を錆から守る働きをしています。

どのような技術か?
その名の通り、電着塗装は電気を使って塗膜を形成します。スプレー塗装などよりも非常に効率的で、使用塗料の95%以上※を塗膜化できるECOな塗装技術です。
塗料粒子が+の電荷を持っており、電気を流すことで、 効率的に自動車ボディの隅々まで塗膜を析出させます。
※一般的スプレー塗装は40~70%の塗装効率

社会課題解決への貢献
✔防錆耐久年数の向上
✔リサイクル、スクラップ時の環境汚染物質の撤廃
✔自動車工場から排出されるCO2削減
近年、自動車寿命が延びており、要求される防錆耐久年数も飛躍的に向上しています。リサイクル時に有害物質が環境流出しないよう性能だけではなく、環境に配慮した塗料を開発することも我々の重大な使命です。 将来は、顧客の自動車工場から排出されるCO2削減に向けた低温硬化技術など、性能と環境配慮を併せ持つ電着塗料開発に取り組んでいます。