概要
2025年末、中国西北地域初となる8インチ半導体チップ生産ラインが陝西省で稼働を開始しました。第1期は32億元を投じて整備され、月産5万枚のウエハー生産能力を備える大規模プロジェクトです。
Nippon Paint Chinaは本プロジェクトの中核生産エリアの塗装工事を担当し、半導体製造に求められる高い清浄性、防静電性、耐久性を備えた環境づくりを支えています。本記事では、高い技術水準にも対応するNippon Paint Chinaの技術力を紹介します。
半導体製造を支える高い環境管理
半導体製造では、清浄度や静電気対策、材料からの揮発成分、設備の振動、頻繁な物流など、さまざまな要素が製造品質や設備の安定稼働に影響します。そのため、中核エリアの塗装仕様には、一般的な工業用途を大きく上回る高い性能が求められます。

中核生産エリアに採用されたNippon Paint Chinaの塗装ソリューション
本プロジェクトでは、中核生産エリアの壁面・天井・床にNippon Paint Chinaのシステム化された塗装ソリューションが採用されました。床面には防静電セルフレベリング床システムを導入し、静電気の蓄積による精密部品への影響を抑えながら、重量機器の長期荷重や高頻度の通行にも対応しています。
また、壁面・柱面およびワッフル筒などの主体構造には水性エポキシシステムを採用しました。防塵性と環境配慮を両立し、表面は滑らかで継ぎ目がなく、清掃しやすいため、微粒子の付着を抑制し、高水準のクリーンルーム基準に適合する品質を実現しています(※1)。
さらに、西北地域特有の砂塵の多さや、工業区内で粉じんが発生しやすい外部環境を考慮し、建物外装にはNippon Paint Chinaの長寿命防汚軽量石材調仕上げを採用しました。汚れが付きにくく、雨水による洗浄効果で高いセルフクリーニング性能を発揮し、長期的な保守コストの削減にもつながります。
先進製造を支える工業用塗装ソリューション
生産空間から建築外壁まで、包括的な塗装保護を実現した本プロジェクトは、Nippon Paint Chinaが長年にわたり先進製造分野に取り組み、半導体の多様な用途領域へ展開してきた成果を示す事例となりました。
Nippon Paint Chinaは、防食、防火、高潔浄、防静電など、より高度な塗装ニーズに対応するソリューションを提供し、工業空間で生まれる新たなニーズや利用シーンに対して、より高い適合性を持つ提案を行っています。
また、工業用塗装ソリューションを基盤に、Nippon Paint Chinaは先進製造企業との協業をさらに深化させています。すでに、広州華星光電、深圳平湖智造園、寧徳時代・寧徳拠点など、多くのスマート製造のモデルプロジェクトや、世界経済フォーラムの「グローバル・ライトハウス・ネットワーク」認定工場の建設に貢献しています。さらに、江蘇中電発展、中建科技など、工業エンジニアリング分野の国有企業との協働体制にも組み込まれています。
今後の展開
今後、半導体や新エネルギーなどの先進製造分野で高まる、専門的かつ体系的な支援ニーズに応えるため、Nippon Paint Chinaは引き続き塗装技術の研究開発を進め、国内各業界の先進製造プロジェクトに対して、高い適合性と高水準の環境安全ソリューションを提供していきます。
※1. Nippon Paint Chinaが本プロジェクトの中核生産エリアに提供した塗装ソリューションは、当該空間を長期的にISOクラス3相当の清浄度に維持できるよう支援します。ISO 14644は、国際標準化機構(ISO)が制定した、クリーンルームおよび関連する制御環境における浮遊粒子制御の技術標準群であり、すでに複数の国で国家規格として採用されています。この清浄度基準は、マイクロエレクトロニクス、製薬、宇宙航空など高い清浄環境を必要とする産業に適用され、数値が小さいほど清浄度が高いことを意味します。