独立社外取締役 諸星 俊男

独立社外取締役 諸星 俊男
プロフィール
2018年3月に当社独立社外取締役に就任し、指名諮問委員会委員、2020年3月から指名委員会委員、監査委員会委員を務める。次期社長の選定や取締役候補者の指名、「アセット・アセンブラー」モデルを支えるグループ監査体制である「Audit on Audit」の枠組みの構築において重要な役割を果たす。
また、「Digital Committee」の設立を促し、2021年5月に委員に就任。客観的な視点からIT戦略についての助言を行っている。
20年以上にわたる国内外IT企業の経営経験と豊富な国際経験を生かし、取締役会の議論の多様化に貢献している。
Q.1

ご自身の強みやスキルについて教えてください。

私の強みは、20年以上にわたるグローバルな事業会社経営経験に基づく、ビジネスモデル、プロセス、カルチャーの変革と国際事業に関する知見です。これまで日系米国法人、外資系日本法人、東証上場企業と多様なIT企業で社長を務め、ビジネスモデル変革による短期間での大幅な収益改善を多く経験してきました。その間の11年間は米国に駐在しており、グローバルエレクトロニクス企業である富士通株式会社ではグローバル戦略全般を担当し、6ヵ国の取締役を兼務するなど多様な国際経験も持ち合わせていると自負しています。さらに、顧客の企業経営をサポート、アドバイスする立場として、さまざまな業種のITシステム構築やソリューションの提供に携わってきました。

私が当社取締役に就任した後、当社は数々のM&Aを実行してきました。特にDuluxGroupやCromologyについては、事業の地域的な拡大に加えて接着剤などの塗料周辺事業を獲得する機会であり、これまでの私の経験からプロセス変革の好事例を執行へ展開するなど、異なるカルチャーを融合させるためのサポートや助言を行いました。

さらに監査委員として、このように成長を続ける当社グループの監査をIT利活用も踏まえてより実効的かつ効率的に行うべく、連結子会社である「パートナー会社」がそれぞれ信頼に足る監査体制を作り、当社がその体制を監査する「Audit on Audit」の枠組みを構築してきました。加えて、各パートナー会社グループのIT部門の責任者が参画する「Digital Committee」の設立を提起し、事業を支えるITプロセスとカルチャーの変革を執行に促す助言を行っています。

また、就任当初から指名(諮問)委員を務めており、経営経験・グローバル経験に基づき、指名委員会等設置会社移行に向けたガバナンス改革、取締役、次期社長候補を含む執行役の体制設計に尽力してきました。

Q.2

MSVをミッションとする当社の強みや魅力、課題についてのお考えをお聞かせください。

当社取締役就任当初から、他の取締役や経営幹部と自由闊達に議論しています。さまざまなバックグラウンドを有する取締役が当社の課題解決に向けてともに取り組むことができる根底にはMSVがあり、その共通のミッションに向け、徹底的に議論し価値観の共有がなされています。これが当社の大きな強みです。また、そのメンバーに、当社の大株主であるウットラムグループを代表するゴー取締役がいることも当社の特色です。当社は、MSVの実現に向け、大株主と取締役会が同じ価値観で一体となって成長と少数株主利益の保護を目指す体制となっています。

一方、さらなるMSVの実現に向けては、二つの課題があると考えます。

一つ目は既存事業のさらなる成長に向けたプロセスやカルチャーの変革です。「アセット・アセンブラー」モデルにおいてはパートナー会社の自律的経営が鍵になりますから一括りに統括することは適しませんが、塗料事業を熟知した者同士で健全に議論するプラットフォームは必要だと考えています。「Digital Committee」では、設立当初は各地域でのオペレーションを相互に共有することから始めましたが、現在では戦略の見直しの場となっており議論が高度化されています。これはIT分野での実行支援を目指したプラットフォームの一例ですが、これに限らずパートナー会社の自律的な変革と成長を支える枠組みについて執行への提言を続けていきたいと思っています。

二つ目は「アセット・アセンブラー」としての変革です。今後、事業の地域的な拡大や周辺事業を含めた事業領域の拡大を目指す中で、これまでとはキャラクターの異なるパートナー会社が仲間に加わることもあるかもしれません。生い立ちの異なる仲間と信頼関係を築き、グループとして融合しながらポテンシャルを引き出せるか、グループとしてのダイバーシティ&インクルージョンが問われます。

塗料・周辺事業は将来にわたってグローバルな成長が安定的に期待できる魅力的な産業です。「アセット・アセンブラー」として、当社グループはさらにグローバルで個性豊かな企業の集まりになるでしょう。その中で、カルチャーやプロセスの変革に常にチャレンジしながら、市場や投資家の皆様の信頼を得られる魅力的なグループにしていきたいと考えます。当社グループの成長と発展は私自身の大きなモチベーションです。これまでの私の企業経営者としての経験を軸に、執行をサポートし貢献したいと考えています。

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