ガバナンスへの取り組み

取締役会議長メッセージ

写真:筆頭独立社外取締役 取締役会議長 中村 昌義
筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

タイムリーかつ適切なリスクを執行が果敢に取り続けるために

22021年4月に共同社長体制が発足してから2 年が経過しました。その間に、新型コロナウイルスの影響やロシアによるウクライナ侵攻に端を発するサプライチェーンの激変にも耐え得る、より筋肉質な組織を構築することができました。次なる大きな飛躍に向けた「アセット・アセンブラー」モデルの基盤は、より強固に整いつつあります。

MSVの追求にはさらなるリスクテイクが不可欠です。当社の取り得るべきリスクは、既存のビジネス・アセットの価値向上に向けた施策に伴うリスク、新たなビジネス・アセットの積み上げに伴うリスク、資本市場からの資金調達を含むバランスシート・マネジメントに関わるリスクの3つに集約されましょう。監督側である取締役会は、当社の将来の姿を執行とともに作り上げていく使命があります。そのために、現状の課題解決もさることながら、よりサステナブルな飛躍に向けた成長戦略議論へと取締役会は傾注してきています。長期的なロードマップに関するブレインストーミング、その実現のための施策の選択肢を検討するオフサイトミーティングなど、執行との意見の擦り合わせを繰り返し行い、彼らにタイムリーで適切なリスクテイクを促しています。

取締役会は株主の皆様の負託に応え、MSVに向けたリスクテイクを実現するべく、事業会社経営、グローバル、M&Aの経験およびバックグラウンドを持つ9 名(うち6 名が独立社外取締役)により構成されています。指名委員会は、執行が提案する施策のリスクを正確に理解し、同時に当社のリスク許容度を柔軟に測定し助言する取締役会とするべく、常にメンバーの構成を検証しています。

報酬委員会は、執行が激変する事業環境に都度左右されることなく、安心してリスクを取り、同時に株主の皆様との価値共有を可能とする報酬のあり方を模索しています。執行が積極的にこれらをリスクテイクする上で、既存ビジネス・アセットが内包するリスクをしっかりと把握し、しかるべき対処を可能とする、相互信頼に基づく内部統制システムは当社の最重要な経営基盤です。監査委員会は、相互信頼のバックボーンである内部統制プロセスを「Audit onAudit」の手法を駆使し、常時生き生きと保つことに注力しています。

筆頭独立社外取締役、取締役会議長として、私たち9 名の知見と経験を取締役会の議論と決定に導くことで、一人ひとりが取締役会に対して成し得る貢献を最大化していきます。「アセット・アセンブラー」モデルを駆使した当社の飽くなき価値の創造と、少数株主利益の確保に向けた責務を果たしてまいります。

2023年9月30日

指名委員長メッセージ

写真:独立社外取締役 指名委員長 原 壽
独立社外取締役
指名委員長
原 壽

取締役会の実効性確保し、MSVの実現に貢献

共同社長体制移行後、共同社長はMSV追 求に向けたさまざまなコーポレート・アクションを実行し、激変する環境下においても着実な成果を上げるとともに、今後の飛躍に向けた施策の準備を着々と進めています。

監督側である取締役会は執行側の意思決定スピードを阻害することなく、適切かつ果断なリスクテイクをサポートできるよう、さまざまな施策に対して、それによってもたらされる成果や起こりうるリスクの所在、重大性を正確に分析し、適切な監督・助言を行える体制を維持する必要があります。すなわち、形式的な多様性や計画にとらわれることなく、今後の成長や方向性を踏まえ、的確な助言を与えることができる候補者を選定することや、最大限のパフォーマンスが発揮される多様性のある構成とすることが、 私たち指名委員会に求められています。

私たちはこれらを実現するため、毎年実施している取締役会の実効性を評価する過程において、現状と課題の把握に努めるとともに、各取締役の資質や貢献について総合的に評価しています。その上で、人のつながりやコミュニケーションを通じて社内外から候補者を選定し、最適な構成について取締役間で継続的に共有し、認識を合わせています。

今後も指名委員会は取締役会の実効性の確保に努め、執行側に適切かつ果断なリスクテイクを促す取締役会を構成することで、MSVの実現に貢献していきます。

2023年9月30日

報酬委員長メッセージ

写真:独立社外取締役 報酬委員長 リム・フィーホア
独立社外取締役
報酬委員長
リム・フィーホア

優秀な人材を 惹き付け、 育成するために

株主価値の最大化を追求する当社は、他の多国籍企業と同様に人材の採用と定着が重要であり、適切な報酬制度を構築することは必要不可欠です。

当社の報酬委員会では、報酬フィロソフィーにおいて目標の設定や業績に対するインセンティブ、そして最終的に全株主に対する説明責任に応えるべく幅広い審議を行っています。

優秀な人材を惹き付けるためには、会社のビジョン、使命、戦略を明確に伝える必要があります。従業員がビジョンを実現する責任を持ち、戦略を洗練させていくことを通じて、事業戦略に対して当事者意識を持つことが重要であるからです。

また、市場競争力のある報酬でなければなりません。年功的な変動要素があったとしても、パフォーマンスに連動し、公正な評価を行うことで従業員が常にベストを尽くすよう動機付ける必要があります。そのためには、主要な業績目標を毎年設定し、責任を持たせることが重要です。適切な長期インセンティブは会社の長期的な利益と連動させる良い役割を果たすでしょう。

一方で、適切な報酬制度を設けるだけでは不十分です。技術革新や市場動向に関する研修や再教育を含むキャリア開発に加えて、地政学的な影響の把握に努めることも重要です。

報酬委員会は、経営人材のサクセッションについて指名委員会と緊密に連携し、積極的かつ責任感の強い優秀な人材の育成に努めます。

2023年9月30日

監査委員長メッセージ

写真:独立社外取締役 監査委員長 三橋 優隆
独立社外取締役
監査委員長
三橋 優隆

Audit on Auditの実効性向上によりMSVに貢献

監査委員会では毎年、実効性の自主評価を行い、その結果や強化すべき課題への取り組み状況を取締役会に定期的に報告する一方、監査委員以外の取締役とも情報共有や意見交換を行うことで、実効性評価の客観性を高めています。

2023年度は、2022年度の評価結果に基づき、各パートナー会社グループ(PCG)の内部監査、外部監査に基づく「Audit on Audit」によるグループ監査体制(次ページ参照)の強化に継続的に取り組んでいます。3月には、グループの内部監査部門の責任者を集めて開催する「Group Audit Committee(GAC)」を対面形式で初めて行い、各PCGのリスク評価結果や「Audit on Audit」アプローチの確認に加え、PCGが共通に直面しているサイバーセキュリティーや買収したグループ内企業のリスクプロファイルを踏まえた内部監査の課題について議論を交わしました。グループ内でベストプラクティスを共有する中で、彼らの抱える課題をオープンに議論できたことは大変有意義であり、関係者が一堂に会したことによりコミュニケーション強化にもつながりました。今後も相互の信頼関係を継続的に強化し、「アセット・ アセンブラー」モデルにおいてMSVに 貢献できる監査体制の整備に邁進してまいります。

2023年度からカービー取締役が監査委員に就任しました。彼のグローバル塗料業界における知見や専門性、経営経験が、「Audit on Audit」のさらなる実効性向上に貢献してくれることを期待しています。

2023年9月30日


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