質問者:ゴールドマン・サックス証券株式会社 池田篤氏
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A1 原材料価格の影響度合いについては、日本やアジアは中東依存度が高いため、影響を受けやすい状況です。豪州や欧州も一定の影響を受けますが、米国は現時点で直接的な影響は大きくありません。ただし、溶剤系だけでなく、プラスチック包装や容器、酸化チタンなどにも影響が及んでいるため、各地域で注視しながら事業運営を進めています。
3月については、過去の原材料在庫を活用しており、全ての顧客が満足しているわけではないですが、一定レベルの供給責任を果たすとともに、前倒し需要にも対応し、機会損失を最小限に抑えました。その結果、特にアジアの収益性は想定よりも高い水準となりましたが、第2四半期以降はさまざまな影響が徐々に顕在化することを想定しなければなりません。これに対し、代替調達や包装の工夫などに加え、最終的には顧客の理解を得ながら製品価格の改定を実施するなど、地域ごとに迅速な対応を進めていきます。
当社グループの調達力は、NIPSEA中国に限ったものではありませんが、中国拠点も含めて原材料のグループ間での融通を強化しています。輸送費の上昇などもありますが、まずは顧客への供給責任を果たしながら、信頼されるパートナーとしての存在感を高めていきます。
こうした危機的状況はリスクではあるものの、当社の存在感を示す機会でもあると考えています。今後も供給と収益性のバランスを重視し、通期ではしっかり収益性を確保する方針です。 -
A2 当社として最大限に経営努力を行った上で、それでも補完しきれない部分があれば製品値上げもせざるを得ないと考えています。塗料において原材料費が占める比率は非常に高いためです。実際、第1四半期の決算において、世界の競合他社も同様の対応をしているものと認識しています。
また、インフレ傾向が強まると需要環境は好転せず、需要減退の可能性もあり得ると見込んでいます。イラン情勢がどの程度長引くかによって大きく異なるため、現時点で正確な見通しを立てることは困難ですが、一定程度の影響は受けるものの、最終的には吸収可能と見通しています。
質問者:野村證券株式会社 岡嵜茂樹氏
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A1 調達については、米国から世界に一律で供給していくわけではなく、基本的には近隣国同士で融通し合うことになります。ただし、当社グループのパートナー会社は協力姿勢が非常に強く、ウィー・シューキムがしっかりと状況を見ながら、機会損失や顧客への供給不足が極力生じないようにしています。現時点では、1ヵ月前と比較して製品を供給できる体制は整っており、当社の調達力が発揮できていると考えています。
一方で、コスト上昇は避けられず、容器や物流コストも含めて上昇しており、第2四半期や下期に向けては、第1四半期よりもコスト上昇圧力が強まる見通しです。これに対して、代替調達や合理化策、価格改定などの迅速な対応を進めており、各地域で柔軟かつ適切な運営は可能な見通しです。
2026年通期の営業利益2,830億円に向けた進捗については、季節性の影響もあり、第2四半期・第3四半期が大きくなる傾向があります。為替の変動もあるため、現時点では2月発表の通期業績予想は必達の位置付けですが、8月の第2四半期決算時には、状況に応じて見直しを行う予定です。
価格転嫁については、地域ごとに需要環境が異なるため一緒くたにできません。中国のように需要環境が厳しい地域では容易ではなく、米国でもガソリンや物流コストが上昇していることから、顧客に当社の価値を理解してもらうことが重要です。各地域で最善の努力を尽くすものの、地域ごとに色合いは異なってきます。 -
A2 米国は先ほども申し上げた通り、直接的な影響は比較的少ない状況ですが、コストは米国でも上昇しています。AOCは市場でのポジショニングの強さを生かして顧客の理解を得ながら、引き続き必死に事業に取り組んでいます。
質問者:BofA証券株式会社 榎本尚志氏
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A1 ラッシュオーダーについては、本当に必要な顧客に行き渡ることを最優先に対応しました。決して潤沢に在庫があるわけではないため、本当に必要かどうかを重視しながら、結果的には、従来からの顧客を中心として概ね供給責任を果たせたと考えています。全ての顧客が満足しているとは限りませんが、通常とは異なるオーダーに対しても都度適切に対応していきたいと考えています。
なお、ラッシュオーダーによる影響は、4,000億円超の連結売上規模に対して1桁億円程度であり、大きな影響額ではないことをご理解ください。 -
A2 現時点では、原材料の確保については依然予断を許さないものの、1ヵ月前と比べて見通しは立っており、当社の顧客には概ね供給できている状況です。イラン情勢がさらに悪化すれば別ですが、現状ではラッシュオーダーにも全てではありませんが、比較的対応できている認識です。
ただし、コスト自体は上昇しており、そのコストをどのように吸収するかは、地域を問わず4~6月の大きな経営課題となっています。
質問者:SMBC日興証券株式会社 新谷泰大氏
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A1 AOCは、ビジネスシステムを通じて細かく販売価格やコストを管理しています。2025年後半から底打ち感が見えており、第1四半期においてもその傾向が続いています。今後もペントアップ需要が期待できると見込んでいますが、当社として楽観的な見通しを示すには、依然不確実な情勢と見通しています。
例えば、直近では米国のインフレ率が少し上昇し、金利環境も右肩下がりにはならない状況下で、米国の経済環境自体、特に中古住宅なども含めて動きが鈍いと認識しており、そうした中でAOCは適切に対応しています。
一方で、コストはある程度上昇しており、米国の影響度合いはアジアと比べて小さいものの、顧客への供給を重視しながら、必要に応じて顧客の理解を得ながら製品の価格改定を実施していきます。
第2四半期以降の市況は前期並みと見通していますが、非常に不安定な環境下でシェアNo.1のAOCが迅速に対応できているため、さらなるシェア向上の機会があると見込んでいます。 -
A2 事業別の状況は、ボートなどのレジャー向けが少し回復していますが、全体としてはあまり変わっていません。
質問者:みずほ証券株式会社 大谷優斗氏
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A1 状況は日々変化していますが、中国において酸化チタンの供給が変化しており、少しずつ価格が上昇してきている認識です。米国の建築用事業では価格固定契約をしていますが、今後は物量や価格面で供給先の代替を探す必要が出てくる、あるいは価格が上昇する可能性があると認識しています。予断を許さない状況ですが、合理化努力をしつつ価格転嫁を含め対応していく方針です。
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A2 特別に危険性が高いものは現時点ではありませんが、物流コストや包装費用など変動費的な要素は全体的に上昇しており、究極的には需要の問題が最大のリスク要因と認識しています。経済環境が悪化する、金利が上昇する、あるいは中国の不動産・住宅市場が引き続き低迷すると、当社はシェア争いには勝てると見込んでいますが、市況全体に影響が及ぶ可能性があります。
ただし、当社はこうした困難な状況をこれまで何度も乗り越えてきたという自負があります。その結果、より強靱な企業体質を築いてきた歴史があります。今の状況はチャンスであると競合他社も同様に述べている通り、塗料という商材自体が高い回復力を持つ製品であるというのが、業界の認識です。
また、忘れてはならないのは、現場が日々顧客対応や供給責任を果たすために非常に努力している点です。
質問者:大和証券株式会社 梅林秀光氏
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A1 AOCの状況は、1-2月と3月で異なります。AOCは、コストが下がっている場合は販売価格を下げることがあります。
そうした中で、製品ミックスの影響も多少ありますが、競合環境も多少は影響しています。AOCはシェアNo.1ですが、それでも取引先によっては競合他社の影響を受ける場合もあり、逆に新たな取引先を獲得する場合もあります。期によってさまざまな要因が絡み合っているため、大きな傾向としてシェアを失っていることはないと考えています。
マージンについてのコメントは控えますが、前年同期並みの水準を維持しており、キャッシュも十分に出ているため、買収前に想定した状況と基本的に変わっていません。 -
A2 はい、その理解で問題ありません。
質問者:CLSA証券株式会社 張一帆氏
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A1 2022年当時と今回の原材料価格の上昇は前提が異なるため、単純に比較するのは適切ではないと考えますが、いくつかの違いがあります。例えば、日本では、2021-2022年当時は長年のデフレ環境の影響もあり、価格転嫁の進み方が遅かったのに対して、現在は製品値上げへの社会的な理解が少し進んでいます。
ただし、海外では今回のように、アジアで溶剤系原材料の供給が滞る事態は、過去には経験がありませんでした。当社は調達力を生かして顧客への安定供給を実現しており、これは競合他社との差別化要素となっています。
一方、中国では、調達の問題よりもコストの上昇が主な課題です。現地でも製品値上げを実施しているものの、事業環境が厳しい中でどのように対応するかが重要なポイントとなっています。
このように、地域ごとに状況は異なるため、一概に比較することは難しいのですが、最終的にはガイダンスを死守するつもりです。 -
A2 中国の市況は回復しているわけではなく、今後も回復を前提とした事業運営は行わず、当社としては非常に慎重な見立てをしています。
業界の規律については、当社が価格リーダーとして収益重視の方針を取っていることが、適正なマージンの確保につながっています。その恩恵は、当社だけでなく、競合他社も同様に受けていると考えています。
ただし、競争環境が緩和したわけではなく、現地ではさまざまな競争が続いています。当社は高付加価値製品の販売拡大に注力しており、例えば、テクスチャーペイントについては、従来現地競合他社と差があったものの、第1四半期ではその差をかなり埋めることができました。各社で製品構成が異なるため単純な比較はできませんが、適正な水準のマージンを確保することができた理解です。
なお、第2四半期以降は原材料価格や物流コストの上昇がより顕在化する見通しであり、第1四半期の状況が必ずしも継続するとは限らず、今後の動向には注意が必要です。
質問者:UBS証券株式会社 大村俊太氏
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A1 詳細は控えますが、ご指摘の通り、現在の状況は通常の値上げ交渉や購買交渉とは異なる状況となっています。また、当社も供給責任を果たす観点から、実際には遅行性を待たずに原材料価格が上昇する事態が発生しています。
質問者:JPモルガン証券株式会社 仲田育弘氏
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A1 将来的な対応については不確定な部分もありますが、あえて申し上げると、BtoBとBtoCでは対応が大きく異なります。BtoCの場合、競合他社も同様の環境下にあるため、競争環境を踏まえて判断することになります。
一方、BtoBではより交渉の側面が強く、製品値上げの要請についても事情を相対的に考慮しながら進めていきます。