「統合報告書2026」説明会 質疑応答要旨

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質問者:質問者A

  • A1NIPSEA中国における直近の取り組みとしては、テクスチャー・ペイント、コミュニティストア、アプリケーション・サービス・プロバイダー(ASP)、Direct2Frontなどがキーワードになっています。
    コミュニティストアは現在約300店舗を展開しており、従来の販売店は約27万店舗となります。「モノを売る」従来型に対し、コミュニティストアは「コトを売る」体験型である点が大きな違いとなります。顧客が実際に塗装体験や質感を確認できるため、購入後の満足度が高く、購買の後押しにもつながっています。その体験型サービスをコミュニティストアで提供しているのがASPであり、コミュニティストアでのリアルな体験が今後特に地方都市を含めた競争優位性につながってくると見込んでいます。
    Direct2Frontは、顧客がオンラインで直接発注し、物流拠点から店舗や建築現場に直接発送するサービスで、納期短縮や発注ミスの削減が可能となっています。上海での成功事例を他の地域にも展開しており、今後の事業効率性の向上に向けた武器になると見通しています。
    テクスチャー・ペイントは従来型の塗料に比べると単価は高いものの、実際の石材を使って装飾するよりもコスト・パフォーマンスが高いため、顧客にとって値頃感がある製品となります。製品としてはテクスチャー・ペイント、販売チャネルとしてはASPによるコミュニティストアでの体験型価値の提供が、今後の成長のキーワードになると見込んでいます。

  • A2コミュニティストアは都市部・地方都市を問わず展開しています。リピーターの割合については詳細を把握していませんが、体験型店舗として機能していると理解しています。

質問者:質問者B

  • A1統合報告書P33の「数十年にわたり」という表現については、10年や20年の期間での株価パフォーマンスをイメージしており、買収主導型コンパウンダー企業の株価はS&P500やバークシャー・ハサウェイなどと比べてアウトパフォームしていると分析されています。
    バリュエーションが低迷している状況については、経営陣も課題意識を持っており、統合報告書P7の「マネジメント鼎談」では実際に取締役会で複数回議論した内容がエッセンスとして盛り込まれています。その中には、海外投資家を招いてバリュエーションに関するディスカッションなども含まれており、バリュエーション低迷の要因としては中国市場やAOCのトップライン成長、ROICなど複数の要因があると認識しています。
    「アセット・アセンブラー」、すなわちコンパウンダー企業は、個別の変動要因が多少あってもグループ全体として長期間にわたり成長し続けています。欧米ではコンパウンダー・モデルが比較的しっかり認知されており、業績と株価パフォーマンスが連動している企業が100社以上存在します。当社は塗料専業会社から「アセット・アセンブラー」としての企業へ転換を図る過程において、投資家の皆様の認識が追い付いていない側面もあると推測しています。
    個別要因として中国事業やAOCの業績が影響する部分はあるものの、全体としては景気の悪化などを相殺しながら成長しているレジリエンスがあると考えています。細かいディスクロージャー部分ついては改善できる要素はしっかり改善しつつ、投資家ターゲティングとしてはコンパウンダー企業を保有する投資家へのアプローチを進めています。また、中国現地ツアーなどを企画することで、現地のブランド力やオペレーションを体験してもらい、報道やマクロデータからの表面的なイメージによる皆様の不安や懸念を払拭できるよう努めていきます。

  • A2「Integrity」をキーワードとして強調しようとする意図が特段あったわけではありません。ただし、バリュエーション低迷の課題や「アセット・アセンブラー」モデルの評価などを議論する中で、EPSの実績をしっかり積み上げられる経営の本質を語る際に、「Integrity」が重要なので自ずと引用が増えたという認識です。
    「自律・分散型経営」が機能するためには、持株会社である当社と現地経営陣の信頼関係が不可欠であり、その信頼関係を築くには誠実さが必要です。これは株主・少数株主に対しても同様であり、経営のエゴを排して「株主価値最大化(MSV)」実現に向けて誠実に経営を進めることが重要です。経営の本質を語る中で、若月共同社長から自然に「Integrity」というキーワードが増えたものと考えます。

  • A3統合報告書P73に記載したもの以外では、M&Aの買収基準をより資本効率を重視する方向に変更したことや、2025年10月から実施した自社株買いがあります。それまでは基本的に成長投資(M&A)に特化していましたが、投資家からファイナンシャル・デシジョンとしての意義をアドバイスされ、経営内でも議論した結果、実行しました。ROIC向上のためにM&Aを止めて自社株買いや株主還元を求めるという意見は受け止め難いのですが、経営として納得感のあるご意見は一つひとつ取り込んでいます。

質問者:質問者C

  • A1個別案件に関連付けた回答は控えます。基本的に買収規律自体に変更はありません。

  • A2こちらも個別案件に関連付けた回答は控えます。基本的な判断基準は、MSVに資するかどうかです。その上で、買収初年度からEPSが増加するなどの要件がある中、ボルトオンM&Aであれば、EPSへのプラス貢献に加えて、シナジー創出への期待や現地での競争力向上なども踏まえて判断しています。

質問者:質問者D

  • A1統合報告書でも説明していますが、当社は基本的に負債調達を優先しつつ、資本調達も選択肢として持っていますが、仮に資本調達を実施する場合でも、希薄化後に買収初年度からEPSが増加する規律は変わりません。
    直近の事例では、2021年に行ったアジア合弁事業100%化とインドネシア事業買収の際に第三者割当増資を実施し、株式数は46%希薄化しましたが、当期利益は6割増加し、結果としてEPSは10%以上増加しました。
    ネットデット/EBITDAについては、当社は4倍程度を上限として捉えています。また、当社はM&Aを実施しなければ1年間で0.6~0.8倍程度のデレバレッジが可能であることから、MSVに資する非常に良い案件があれば、短期的に4倍を多少超えても問題ないと考えています。

  • A2格付機関や金融機関とのコミュニケーション、当社のキャッシュ創出力などを総合的に勘案し、4倍程度を基準としています。

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