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財務・資本戦略 (CFOメッセージ)

専務執行役CFO  若月 雄一郎

攻めの戦略実行を支えるため、
財務基盤の強化に注力していきます。

専務執行役CFO
若月 雄一郎

金融での実務経験を生かし、経営トップの目指すビジョンを具現化

私はCFOとして、財務経理部門だけでなく経営企画、戦略企画、広報、IR、投資管理の6部門を管掌しています。業務は非常に広範囲にわたりますが、ひと言で言えば経営トップ(CEO)が目指すビジョンを具現化していくため、あらゆる面でサポートすることが自分の使命と考えています。前職の投資銀行では、顧客である事業会社の経営アドバイザーとしてM&A支援業務を20年以上にわたり担ってきました。そこで培った経験と知識を生かし、当社グループの持続的成長に貢献していきます。

塗料市場はグローバルで安定的に成長しています。事業としての収益性も高く、技術的な可能性も大きく広がっています。このような環境下、当社グループの持つ強みを生かし、本当の意味での「グローバルカンパニー」になるための基盤整備を、あらゆる事業領域で進めています。

また、株主・投資家の皆さまとの「対話」も、私の重要な役割です。皆さまの忌憚のない意見に耳を傾け、その期待や思いを真摯に受け止め、業務執行の意思決定機関である取締役会が最良の判断を下せるよう定期的に報告を行っています。同時に、投資家の皆さまが当社グループの価値観や戦略を理解し、正しい評価をするための情報を適時かつ公平に開示していきます。

コロナ収束後を見据え財務基盤の強化に注力

現在推進中の中期経営計画「N-20」は2020 年が最終年度となりますが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、数値目標については残念ながら未達の見込みです。しかしながら、本中計で諸施策を推進したことで、中国市場でのシェア増加やM&Aによる事業・地域の拡大などグローバル展開は着実に進展しました。

当社グループには2020年3月末時点で1,000億円以上の手元資金がありますが、コロナ禍によって世界的に先行き不透明な状況が続いていることから、さらなる財務基盤の強化に努めています。2020年4月、複数の金融機関から計500億円の資金を借入れるとともに、1,800億円のコミットメントライン(借入れ枠)を設定して不測の事態に備えました。状況が一定程度収束した時に、市場の動きに素早く対応した事業展開を行うには、商品の安定供給能力に加えて資金力が重要であり、その結果シェアの拡大につながります。そこでビジネス機会を損失することなく、攻めの戦略を着実に実行できるよう財務面でも万全の準備を整えておく方針です。このピンチをどこまでチャンスに変えられるか、CFOとして真価が問われるところです。

2020年8月21日に発表したアジア合弁事業の100%化およびインドネシア事業の買収においてもEPSの増大を確保しつつ、先々の成長投資のための財務基盤を強化することに注力した案件となっています。

MSVに資するM&Aの実績を積み重ねていく

今後の投資戦略の中でも引き続きM&Aが重要になります。世界の塗料市場はトップ10企業で占めるシェアが50%未満であり、シェア拡大の余地が大いにあります。M&Aにおける判断基準は経営ミッションである「株主価値の最大化(MSV)」に資することであり、例えば加重平均資本コスト(WACC)を上回る投下資本利益率(ROIC)を確保し、基本的一株当たり当期利益(EPS)を増大できることが一つの目安になります。当社としては財務規律を確保しプライオリティ付けを行い、機会を見逃さず積極的に検討していく方針です。

取締役会でも「まず案件ありき」ではなく、「本当にこのM&Aが必要なのか?MSVに寄与するのか?」など根本的な議論から、リスクや収益性の分析、買収金額、財務へのインパクト、買収後の統合プロセス(PMI)まで、さまざまな角度から厳しい検証が行われます。企業買収に長く関わった私の経験でも、ここまで徹底的に激論を戦わせる取締役会は多くありません。これまでの大型M&Aが非常に上手く進展しているのも、こうしたプロセスを経て行われた慎重な経営判断があったからであり、今後も高度な意思決定に不可欠な情報の収集・分析、提供に努めていきます。

また、2020年1月には新たに投資管理部を設置し、M&A後の進捗管理だけでなく、国内外グループ会社をモニタリングすることで経営効率を高めていきます。その一環として、ROICの活用を検討しており、M&Aや事業拡大による「成長力」と経営効率向上による「収益力」を兼ね備えることで、EPS成長を加速させてまいります。

EPS増大を通じたTSRの向上と安定配当の継続に努める

MSVの追求にあたっては、財務の安定性を前提としながら適正なレバレッジによる最適資本構成を志向しています。財務規律を維持しつつ、成長投資を優先的に実施していくことでEPSを増大し、株主総利回り(TSR)を向上させることに主眼を置いています。

TSRのうち株主の皆さまへの配当については、業績動向、投資機会、配当性向などを総合的に勘案しながらも、安定的かつ継続的に実施していく方針で、現状の配当性向は30%を維持することを目標としています。今後も引き続き業績の向上に努め、株主の皆さまのご期待に応えてまいります。

資本政策の考え方

資本政策の考え方

株主総利回り(TSR)と 投下資本利益率(ROIC)

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