マネジメント鼎談-MSV実現に向けた経営課題と克服の方向性-

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マネジメント鼎談

MSV実現に向けた
経営課題と克服の方向性

2025年は、既存事業の利益成長とAOCの買収効果により、当社の「利益の質」(再現性・持続性)と成長力を改めて示した1年でした。一方で、株価は業績の伸びに見合う評価を必ずしも得られておらず、既存事業の持続性、「アセット・アセンブラー」モデルへの理解、ROICと成長率の見方、流動性、開示のあり方など、資本市場との対話における課題も明確になっています。本鼎談では、2025年における資本市場への対応を起点に、当社が今向き合う経営課題と、その克服に向けた考え方を整理しました。MSVジャーニーを次の段階へ進めるために、何を変え、何を磨いていくべきかを語ります。

取締役 代表執行役共同社長 若月 雄一郎
取締役 代表執行役共同社長若月 雄一郎
取締役 代表執行役共同社長 ウィー・シューキム
取締役 代表執行役共同社長ウィー・シューキム
筆頭独立社外取締役 取締役会議長 中村 昌義
筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

エグゼクティブサマリー

Executive Summary

  1. 01

    2025年の株価:過去最高業績を更新した一方、株価は業績伸長に見合う評価を十分に得られておらず、資本市場との認識ギャップ解消が課題

  2. 02

    既存事業の成長性:厳しい市場環境下でもシェア拡大と収益性改善を継続しており、利益の質(再現性・持続性)の訴求が重要

  3. 03

    ビジネスモデル:塗料専業としての純化を期待する見方がある一方、当社は化学周辺領域への展開を通じて、事業の質を維持しながら成長機会の拡大を図る

  4. 04

    EPSコンパウンダー企業:オーガニック成長とM&Aを両輪とする成長モデル、強固なキャッシュ創出力、分散型経営を通じて、EPSの複利成長を実現可能な企業

  5. 05

    成長率 vs. ROIC:ROICの改善は継続しつつも、当社の目的はMSVにつながるEPSの複利成長であり、指標の意味合いを含めた説明の高度化が必要

  6. 06

    流動性:株式の流動性不足は、株価形成や指数採用、投資家層の拡大に影響を及ぼしており、投資家ターゲティングなどの見直しを通じた改善が重要な論点

  7. 07

    IR開示・対話:従来の開示は情報量が多い一方で、本質的な強みが十分に伝わりにくい面もある。利益の質、キャッシュ創出力、M&A実績を軸とした対話への進化が必要

01

2025年の株価

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

2025年の決算は、売上収益・営業利益ともに過去最高を更新するなど素晴らしい結果を出しました。一方、株価パフォーマンスは日経平均や化学業種平均を下回っており、引き続き、株式市場とのギャップを埋めることが課題です。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

世界的な消費センチメントの弱さにもかかわらず、中国をはじめ各地域の市況に即応したオペレーション展開により、オーガニックの調整後営業利益は+10%成長、マージンも改善、各地域の市場シェアも拡大しました。また、AOCの買収貢献もあり、連結ベースでは+37%成長し、当社の「利益の質」の高さを示す1年でした。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

2025年1月初めから12月末までの当社株価の上昇率(+5%)は、日経平均(+28%)や化学業種平均(+7%)を下回りました。やはりこの3年ぐらいはAI関連銘柄への資金集中が一段と顕著になっており、投資家は、塗料業界の安定成長よりも、AIや半導体などのハイリターンを狙いやすいテーマ株へ時間や資金を配分せざるを得ない状況と見ています。

02

既存事業の成長性

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

この数年間、取締役会でもバリエーションについて議論してきましたが、いまだに中国リスクに対する市場不安が当社株価に影響を与えているように感じます。実際のNIPSEA中国の業績は、コロナ禍や原材料価格の高騰があった期間を含めても、過去から一貫して市場シェア向上や増益を継続し、営業利益率は15%程度まで改善しているにもかかわらずです。

中国の不動産市場が厳しい局面にあることは事実ですが、中国事業を日々のニュース・フローだけで判断するのではなく、その環境の中でNIPSEA中国が何をしてきたのか、その結果として「利益の質」がどう変化してきたのかを見てほしいですね。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

「利益の質」とは、一過性ではなく、再現性のある事業からの利益創出の積み上げを意味します。私たちは、単に市場の追い風に乗ったからではなく、新しいセグメントへの参入、高付加価値製品の投入、市場シェアの拡大を通じて、その積み上げを実現してきました。2010年当時と現在の中国事業では、事業の中身は大きく異なります。これは、経営陣が市場の先を見据えて変化し続ける力を持っていること、そしてNIPSEA中国自身が市場を変えてきたことを意味します。

当社の強みは、「人への信頼」と「信頼に足る仕組み」の両方にあって、優秀な経営陣に十分な裁量と経営資源を与えながら、「株主価値最大化(MSV)」という共通の目的のもとで成長を続けていることです。それが「自律・分散型経営」であり、このモデルは理論先行ではなく、長い時間をかけて実践され、その有効性が証明されてきた経営体制です。

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

加えて、2025年に買収したAOCの持続可能性を指摘する声もありますね。プライベート・エクイティから買収したことや、足元の売上成長率が前年割れしていることを踏まえてなのですが。取締役会としては、非常に魅力的なバリエーションでAOCを取得し、優秀な経営チームを引き入れることができたことに加え、この1年間、高い利益率を維持できたのはビジネスシステムが有効に機能したと考えていますので、買収前後で評価は変わっていません。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

買収前の5年以上にわたり、AOCが成功を収めてきた背景には、強固なビジネスシステムを構築し、それを成功裏に、かつ極めて規律正しく実行してきた経営力があり、私たちはそこに強く惹かれました。なぜなら、これらは実際に再現性のあるシステムとしてうまく機能しており、成長を生み、さらに関連産業分野におけるパフォーマンスの基準を形づくる先進的なモデルとなっているからです。足元の軟調な建築市場の影響はあるものの、インフラ分野の需要の取り込みや、欧州におけるビジネスシステムの進展などを通じた成長により、中期では+MSD(1桁台中盤)の売上成長を見込んでいます。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

既存事業の成長率鈍化を心配する投資家がいる一方、NIPSEA中国以外のアジアの成長に注目する投資家も増加しています。いまや「売上成長率」「利益成長率」「連結業績への利益寄与率」のいずれもNIPSEA中国を上回っているので、当然と言えば当然ですが。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

NIPSEA中国以外に限らず、地理的拡大を通じたオーガニック成長の余地は十分にあります。地理的拡大には2つの手法があり、1つは、既存国から商圏を広げていくことです。まず輸出で足掛かりを築き、十分な販売数量を確保した上で現地拠点を構え、新市場への理解・知見を深めていきます。もう1つは、ボルトオン買収による市場拡大です。いずれにせよ、重要なのは、現場の優れた人材が、さらに多くの機会を追求し、より速く成長していくことです。その最たる成功事例が、トルコグループになります。

03

ビジネスモデル
(「アセット・アセンブラー」モデル vs. ピュアプレイ)

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

投資家との論点には、当社のビジネスモデルの優位性もあります。「アセット・アセンブラー」モデルは非常に高いEPS成長のトラックレコードを継続していますが、ピュアプレイ(塗料専業)を望む投資家も一定数います。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

「アセット・アセンブラー」モデル自体の魅力がまだ浸透していないこともありますが、おそらくコングロマリット化で資本効率や収益性などの悪化を漠然とイメージしているのだと思います。当社のM&Aのターゲットは、自分たちが理解している化学領域に限定して、基本的にRNOA(Return on Net Operating Assets)などの資産効率性が高く、キャッシュ創出力の高い会社を対象とするなど、厳格な買収基準で「事業の質」を維持しています。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

当社が、周辺領域への展開を打ち出したのは、長期的に塗料・コーティングの世界で成功し続ければ、いずれ競争法上の観点でボルトオンのM&Aが難しくなることに加え、市場の成熟が進み、市場成長率が落ち着いた水準へと移行していくことを想定しているためです。したがって、塗料ビジネスで培ったブランド・販売網・イノベーション・優秀なチームを活用して新たな成長エンジンを育てることで、グループ全体の高い成長率や収益性を維持することを目論んでいます。

04

EPSコンパウンダー
(複利成長)企業

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

2025年、取締役会は海外投資家との意見交換会を実施しました。当社に対しては、①事業の競争優位性が高いこと、②各地域のマネジメントチームが卓越していること、③取締役会が優れた資本配分者であること、を評価していました。彼らは、質の高いM&Aを実施して長期的にEPSが複利成長する企業(EPSコンパウンダー企業)に注目しています。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

EPSコンパウンダー企業の特徴は一般的に、①収益性の高い2つの成長エンジン(オーガニック・インオーガニック成長)がある、②強力なキャッシュ・フローを生み出し、それを高い資本利益率で再投資する、③自律・分散型のビジネスモデルを持つ、④魅力的な倍率で買収案件を発掘し、成約させる能力に優れている、⑤複数のエンドマーケットにまたがる、多様な中小非公開企業へ投資している、⑥経営陣は優れた資本配分能力を持つ、などです。

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

取締役で議論した際に、いくつかのEPSコンパウンダー企業を分析しましたが、その多くは、自律・分散型の組織体制で運営されており、顧客関係や日々の経営判断は子会社レベルに委ね、買収した企業が起業家としての独立性を維持できるようにしています。また、本社機能をスリム化し、その焦点を主に資本配分と業績の綿密なフォローアップに専念させている点も共通しています。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

EPSコンパウンダー企業の経営トップの1人が、「分散モデルを経験したことがない投資家には、それが何かを理解するのは本当に難しいことです。だから彼らはいつもシナジーについて尋ねてきますが、シナジーは気にしないと伝えるのも非常に難しい。シナジーが生まれれば、それはそれでありがたいですが、それが私たちの投資の目的ではありません。私たちは優良な事業を買っているのです。」とコメントしたことに、私は共感しました。

一方で、当社の場合、「ボルトオン型」のM&Aはシナジー重視で実施しています。また、「アセット取得型」では買収価格の算定にはシナジー効果を入れず、十分に魅力あるリターンが見込める質の高い案件を厳選して実施しますが、当然のごとく、買収後はプラットフォームを活用して貪欲にシナジーを追求していきます。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

最近、海外投資家から、「当社の経営モデルは米国ダナハー社に類似しているのではないか?」との指摘を受けています。ダナハー社が擁するダナハー・ビジネス・システム(DBS)はトヨタ生産方式の「カイゼン」の概念をルーツに持ち、単なる業務改善手法ではなく、買収した企業を素早くダナハー流の効率的な組織へ変革するための「統合プラットフォーム」としての役割を担っています。一方、当社の「アセット・アセンブラー」モデルは、「自律・分散型プラットフォーム」として、買収した企業がさらなる成長のためにグループ内の経営資源を活用し、本社もそれをサポートする仕組みです。手法は違いますが、「買収した企業をより良くするプラットフォーム」である点は同じだと思います。

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

そうですね、当社との類似点はかなりありましたが、取締役会での議論としては、ダナハー社は、M&Aと事業改善で長期価値を作り、ROIC低下局面でも評価された優秀なEPSコンパウンダー企業の例である一方、その高い評価の背景には最終的にライフサイエンス企業へ純化していったことがあり、周辺・化学領域まで展開する当社に対して完全な比較対象にはしにくいということでした。

05

ビジネスモデル
(成長率 vs. ROIC)

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

取締役会で最も注目した論点は、「投資家は成長率とROICのどちらをより重視するのか?」でしたが、投資家によっても意見が分かれています。当社では、基本的にEPSの成長を最重要指標としており、その過程で買収先のROICを改善しながら、WACCを超えるリターンを出し続けていきますので、ROIC自体を目的にはせず、「アセット・アセンブラー」モデルでEPSの複利成長の継続を目的にすることが、MSVに資するという結論でした。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

私たちが議論の際にいつも使用している相関関係分析では、売上成長率やROICはそれぞれPERとの相関が比較的高いことが示されています。具体的には、「売上成長率×PER」では競合他社と比較して当社がディスカウント評価され、「ROIC×PER」では競合他社と比較して当社がプレミアム評価されている、という見方ができます。

「ROIC×PER」において当社がプレミアム評価されている要因は、当社の経営モデルが競合他社と比べてM&Aに積極的であること(のれんの増加)がROICに影響を与えており、当社はこうした比較はApple to Orangeであると主張するものの、投資家はそこまで細かく見てくれない、というのが実態だと思います。

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

私たちのジレンマは、低コストで豊富な資金を調達できる能力そのものが、当社の優位性として十分評価されていないことに加え、この優位性を持ってアセットを積み上げ、EPSを複利成長させようとすると、会計上の要因(のれんの計上)で資本効率が低下しやすくなるということです。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

先ほど中村さんが述べた通り、ROICは指標としてはしっかりモニターしていきますが、一方で、会計上ではなく事業の実態の効率性を表す指標としてRNOA(営業純資産利益率)を用いて見てくれる投資家もいますので、既存会社や買収会社の資産効率性がいかに高く、キャッシュ創出力が高いかを把握してもらえるよう、コミュニケーションにも工夫をこらしていきたいと思います。

06

流動性

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

また、現在の株価低迷は単なる業績要因だけではなく、日々の売買代金が小さいために、株価形成が脆弱になっていることも大きいと考えます。当社の1日当たりの売買代金は約40億円であり、以前よりは改善しているものの、大型株としては依然低水準です。流動性が低いことで、長期志向の大型機関投資家が投資しにくく、空売りの対象となりやすい環境を作っているように思えます。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

流動性不足は、日経平均などの指数採用の機会損失にもつながっています。採用には1日当たり約90億~95億円規模の売買代金が必要ですが、現在の取引水準ではこの条件に届かず、指数採用によるパッシブ資金流入の恩恵を受けられません。さらに、この問題は、単に「株が売買されにくい」というだけでなく、低流動性・低株価が続くと、将来のM&A戦略そのものに悪影響が及ぶ可能性があります。

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

流動性改善には投資家の裾野を広げることも重要です。従来の当社株主は、塗料・化学セクターを中心とした投資家が多いのですが、この投資家層だけでは限界があるように思えます。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

投資家ターゲティングでは、従来の化学・塗料セクター株を保有する投資家層から、EPSコンパウンダー企業を保有する投資家層を優先的に開拓する方針に変更しました。実際に欧州の投資家からは、「日本ペイントはEPSコンパウンダー企業なので面談依頼に応じた」とのコメントもあり、引き続き海外IRを強化する方針です。また、国内個人投資家やテクニカル系・クオンツ系ヘッジファンドにも訴求し、「塗料会社としての評価」から「優れた資本配分でEPSを複利成長させる企業としての評価」へ投資家認識を広げる試みです。

07

IR開示・対話

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

重要なのは、流動性の問題が単独で存在するのではなく、開示の仕方や投資家認識の問題とリンクしていることなので、私たちが開示で課題と考える①情報開示が細か過ぎて投資家に本質が伝わりにくい、②NIPSEA中国やAOCの売上成長などの一部の数字だけが切り取られやすい、③M&Aによる複利成長やキャッシュ創出力が十分伝わっていない、などは改善していく必要があります。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

既に2025年第3四半期決算からIR資料をアップデートしています。ヒストリカルのトレンドで当社の実力値を把握できるよう、より的を絞った見出し、キャッシュ創出力を示すための調整後営業利益/EPSの導入、過去のトラックレコード(オーガニック・インオーガニック)を一覧で表示しています。また、2025年11月開催のIR DAYでは、AOCに加え、ウィーさんからのNIPSEAの最新情報や、M&Aに関する説明を実施しています。加えて、2025年10月には、東京イノベーションセンターで投資家ツアーやCTOセッションを開催し、ブランド・販売網だけでなく、技術力の高さもアピールしています。

取締役
代表執行役共同社長
ウィー・シューキム

IRイベントとしては、2026年に中国で投資家ツアーも検討していますよね。投資家がNIPSEA中国のブランドや販売網の強さを口頭だけで理解するのは容易なことではありません。そのため、現地のマネジメントチームやディストリビューターなどとの対話の機会に加え、現地視察も実施し、私たちの現場の強さを実感してもらおうと考えています。

取締役
代表執行役共同社長
若月 雄一郎

これらを検討した上で、2025年10月より実施したのが、自己株式の取得でした。①現在の株価が非常に割安であるというシグナルを市場に送ること、②市場で実際の買い手を増やすこと、③空売りの抑止、④強いキャッシュ創出力のアピール、が背景にあります。最終的には純粋なファイナンシャル・デシジョンとして将来的なEPS成長を考慮しながら、このPERで取得する価値があると判断しました。結果として株価が大きく上昇するきっかけにはならなかったものの、中長期的に考えれば、割安な水準で当社株式を取得できたことは、MSVにも資する資本配分であったと整理しています。ただし、資本配分の本道はMSVに資するM&Aであり、こちらも引き続き追求していきます。

08

鼎談を振り返って

筆頭独立社外取締役
取締役会議長
中村 昌義

本日の議論を通じて、当社の本質的な課題は、事業の強さや成長の再現性が市場に十分伝わっていないことにあると改めて感じました。既存事業の「利益の質」、「アセット・アセンブラー」モデルによるEPSの複利成長、そして規律ある資本配分は、いずれもMSVを支える重要な基盤です。

その一方で、流動性や開示、投資家との対話のあり方には改善余地があり、今後も一つ一つ着実に取り組んでいく必要があります。取締役会としても、経営陣との議論を深めながら、MSV実現のため市場評価のギャップ解消に向けて、しっかり役割を果たしていきます。ありがとうございました。

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