実績※
2021年3月5日公表
日本ペイントグループ 新中期経営計画(2021-2023年度)
新中期経営計画(2021-2023年度)の概要
長期的な目標を設定し、そこに至るまでの「中期マイルストーン」として策定
3年後のマイルストーンとしては、2023年度に売上収益1兆1,000億円、営業利益1,400億円、EPS(株式分割前)225円を目標とし、売上収益CAGRは10%プラス、営業利益率は2.7ポイント改善、EPSは25%増加させます。
当社グループは、パートナー会社とともに“Power of Teamwork”を発揮しながら、新中期経営計画に盛り込まれた成長戦略を各地域・事業で推進することで、持続的成長を確固たるものにしていきます。
策定方針
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パートナー会社の主体的参加による中期計画策定
グループ総合力の最大化による実現可能性を確保すべく、パートナー会社が中期計画作成過程に参加し、グループとしての計画を策定 |
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グループ共通の“Purpose”を策定
パートナー会社の自律性とアカウンタビリティを尊重する一方、日本ペイントグループの存在意義を示す“Purpose”を策定 |
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長期的視点を見据えつつ、中期マイルストーンとして策定
常に5-10年先を見据え、事業の実態の変化に対応して経営目標を更新する一方、本中期計画は当面の3年間のマイルストーンとして策定 |
財務計画
地域・事業戦略
グローバルな成長基盤をさらに強化するとともに、新たな課題に積極的に対応
事業別売上成長イメージ
地域別売上成長イメージ
地域・事業戦略(概要)
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中国を含むアジア・トルコなどの高成長市場では、マージンを確保しつつ、売上収益拡大により利益を成長
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世界最大の市場である中国では、汎用における強固なブランド力や販売網、不動産ディベロッパーとの提携関係を生かして、市場シェアを高め、毎期10%前後の売上成長を果たしていきます。競争環境の激化に伴いプロモーション費用などの増加は見込まれるものの、増収効果によりマージンは維持していきます。トルコは、人口増加とGDP成長が期待できることから、マルチブランド戦略によってシェア拡大を図るとともに、ETICS事業の強化やトルコ近隣の国外への展開で、毎期10〜15%の売上成長を目指します。 |
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安定成長市場のオセアニアでは、市場成長率を上回る売上・利益成長を確保
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オセアニアは、安定したGDP成長や人口増加を背景に、補修・改修を中心とした市場拡大を見込んでおり、同市場への展開を加速します。また、デジタルプラットフォームの活用による顧客エンゲージメントの向上などで、毎期5%前後の売上成長、利益率の向上を図っていく計画です。 |
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日本では、中長期的な観点から設備更新や合理化投資を実施。競争優位性と生産性向上を実現するとともに新需要創出を図る
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日本は、汎用市場において環境意識の高まりを背景とした水性塗料の販売機会が増加しているほか、抗ウイルス塗料などの新規需要が拡大しているため、抗ウイルス製品などの拡充、営業・プロモーションを強化していきます。また、DXを活用した生産自動化の推進などにも取り組み、日本事業全体で毎期5%前後の売上成長、マージンを改善していきます。 |
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自動車用事業は、生産台数の回復を想定し、顧客ニーズをグローバルベースで捉え、技術力の向上・品質保証体制の強化によるシェア拡大・新規取引獲得を目指す | 自動車用事業は、2023年度には自動車生産台数はコロナ前の水準に回復する見込みであり、当社グループとしては、NIPSEA中国の営業力と日本の技術開発力を活用して中国で大きくシェアを拡大するとともに、欧米でも着実に優位性を確保することで、毎期5〜10%の売上成長を計画しています。 |
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DuluxGroupやBetek Boyaが有するSAF※1やCC※2、ETICS※3などの経験を活用し、塗料周辺事業を中国・アジア地域で展開 | 塗料周辺事業は、顧客ニーズの高まりに伴い世界各地で拡大を見せており、有望な市場と見込んでいます。当社グループでは、DuluxGroupが保有する接着剤「Selleys」や、Betek BoyaのETICSなどについて、「力強いパートナーシップ」を通じてグループ内展開が可能と考えています。また、NIPSEAのProject事業でも、顧客サイドから塗料周辺製品への需要が高まっており、既存の流通網やパートナーシップを活用するとともに、戦略的な投資を進め、毎期5〜10%の売上成長を目指していきます。 |
地域事業戦略詳細
サステナビリティ戦略
持続的な成長に向けて、ESGを通じて事業機会を拡大
SDGs・ESGへのさらなるコミットメント
M&A戦略
塗料市場の成長性やキャッシュ・フローの安定性を活用し、新たなパートナーの参加を積極的に検討
戦略の全体像
財務戦略
高いキャッシュ・フロー創出力をもとに、財務基盤を強化し、M&Aや事業投資など成長のための資金を確保
トップラインを伸ばすことでシェア向上と利益率改善の好循環を生み出す
新中期経営計画で掲げた2023年度の数値目標は、現在の事業ポートフォリオを持続的に成長させる観点(オーガニック)で打ち出した目標です。チャレンジが必要な目標であるものの、これまでどん欲に成長を追求してきた当社グループであれば、達成可能と考えています。また、オーガニックな成長に加えて、M&Aによるインオーガニックな成長も重要な戦略です。
持続的な成長を確固たるものにするには、積極的なM&Aに加え、将来を見据えた設備投資や研究開発投資が必要であり、高いキャッシュ・フロー創出力の利点を生かし、成長のための投資を推進していきます。
従って、成長に必要な投資はしっかりと実施することで、売上成長に伴う限界利益の貢献に加え、シェア向上により、①タイムリーな製品値上げ、②原材料の大量調達による原価低減を図り、利益成長を果たしていきます。特に、原材料費用は売上収益の過半を占めるコストであり、原材料費率の低減が利益率の改善に大きく貢献することから、当社は売上収益1兆円規模のスケールメリットやグローバルでの調達力を生かして、コストコントロールを徹底していきます。
2018年5月公表
中期経営計画(N-20)の振り返り
アジアでの圧倒的ポジションを確立し、グローバルに成長を加速する
定量目標・実績
2017
実績※
実績※
2020
計画
計画
2020
実績
実績
売上収益
2017
実績※
実績※
6,102億円
2020
計画
計画
7,500億円
2020年
実績
実績
7,811億円
営業利益
2017
実績※
実績※
854億円
2020
計画
計画
1,050億円
2020年
実績
実績
869億円
営業利益率
2017
実績※
実績※
14.0%
2020
計画
計画
14.0%
2020年
実績
実績
11.1%
N-20の成果と課題
成果 |
将来の持続的な成長のための 組織基盤を着実に強化 |
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課題 |
中長期のサステナビリティの向上と 収益性の改善 |
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売上収益と株価の軌跡
海外M&Aやアジア合弁事業100%化により、地域・事業ポートフォリオをダイナミックに変革
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